2019年11月21日午後、紅葉の進み具合を兼ねて久しぶりに「瓦屋禅寺」を訪れた。
滋賀県の湖東地方には永源寺と湖東三山の百済寺、金剛輪寺、西明寺が紅葉で有名であるがこの瓦屋寺は箕作山の山麓にあり、苔むすひなびた禅寺である。
秋の紅葉シーズンだけでなくオールシーズン行きところである。
近江鉄道八日市駅から徒歩で行き、昔からある山麓下から石段で登るもよし、また車でも行くことも出来る。
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瓦屋禅寺の歴史
瓦屋禅寺の歴史は1,400年以上前に遡ることに成る。寺伝曰く、聖徳太子が山中の土を用いて瓦を106,000枚から108,000枚造らせて摂津(大阪)四天王寺建立の際にその瓦を用いたのが寺名の由来とされる。
瓦屋寺(かわらやじ)の名は聖徳太子より賜り、本堂中心の十一面千手千眼観世音菩薩立像(旧国宝・現国重要文化財指定)、四天王像四体(東近江市文化財指定)、地蔵菩薩座像は寺伝によると聖徳太子御作とされ貴重な宝物である。
源仁により再興され華厳宗の東大寺の末寺であり、一山四十八坊を抱える大寺として隆盛を極め、比叡山延暦寺の関係で天台宗時代もあったが、永禄年間に織田氏の兵火に罹災し、惜しくも堂宇は悉く消失してしまった。
その後80年程の間は荒廃し世の無常さを感じさせたが、江戸初期(正保年間)に奥州松島瑞巌寺中興の雲居禅師が市内に伊達藩の飛び地があった関係で、高弟の香山祖桂禅師がこの古刹瓦屋寺の衰退を嘆き再興を誓い、雲居希膺禅師(念仏禅)の篤志者であった八日市福原茂右衛門を願主に小堂を建立、梵鐘を吊って臨済宗妙心寺派の一寺として「瓦屋禅寺」が中興された。
香山祖桂禅師は27歳より74歳で亡くなるまで50年近くも瓦屋寺の中興事業に精進され四方より修行僧が訪れその教えが広く伝わり、延宝年間には越後十日町(現新潟市)の水野五右衛門の篤志で本堂の再建し、諸堂が整備されたとされる。
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瓦屋寺
所在地 東近江市建部瓦屋寺町436(旧八日市市)
■宗派 臨宗妙心寺派
■開基 聖徳太子 推古天皇在位年(592年-628年)
■本尊 木造千手観世音菩薩(平安時代末期の作、国指定重要文化財)
■その他 平成30年(2018年)4月国登録文化財として本堂・庫裡・地蔵堂・開山堂・経堂・賓頭盧堂・鐘堂の七棟が指定
■近江西国霊場第18番札所
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