日本刺繍 nuinui のブログ

日本刺繍をつづります

定家文庫 『鳳凰』

2017-09-28 20:11:51 | 筥迫&筥
今日は長袖着用
それでも涼しい(寒い)一日でした
最近は、歳には勝てない~~膝がしくしく痛いのです~~



「定家文庫」展示風景









 
この作品は、教室のMさんの作品です

友禅染の絹のちりめん風呂敷に、「あしらいぬい」という刺繍を丁寧に施し「定家文庫」に仕上げました

左右対称の鳳凰が羽ばたいています





後ろ面にも対象の鳳凰が・・・・
しっかり刺繍されていますよ










上から側面を見たところ

この定家文庫の為に染められていたかのような風呂敷の絵柄でした

「あしらい」で気軽に遊ぶのも楽しいですね




中を開くと・・・
桐の筥が納められています
蓋を取ると中には鏡が入っています




中蓋を斜めの溝に差し込み鏡を置いて、移動鏡台の出来上がり






私たちの刺繍教室は、お世辞にも若手の集まりではありません(笑)が・・・・

「定家文庫」や、「江戸型筥迫」の外から見えない物の中に、思いを馳せ
幸せを感じています











江戸型筥迫 『秋日和』

2017-09-21 20:48:02 | 筥迫&筥

今日は穏やかな一日でした



夏の間、お休みしていた『飾り筥迫展』シリーズ、又始めます

この作品は、教室のTさんの作品です
個性的な配色
私たちはTカラーと名付けています






被せ下にも、大輪の菊を刺繍していますよ~

菊の花びら一枚一枚に厚く(3段ぐらい)肉入れをしてから刺繍していますので、豪華な菊の出来上がり






背の部分
菊の花に負けないように、力強く仕上がっています









背を開けると、裏の柄が素敵でしょう
筥迫工房」のお仕立て!
裏地の使い方好きです









筥迫の中を開けて、もう一つ開けて・・・

細かい細工が施されています






花びらがプクッと膨らんでいるでしょう





「筥迫展」からもう一年ですが


もう少し、このシリーズ続きます

お付き合いください












孔雀模様の刺繍着物

2017-09-13 22:05:45 | 日本刺繍作品

朝晩めっきり涼しくなり、薄いお布団出しました。




体調不良で、入退院を繰り返しながら頑張りました
Aさんの作品です

先日、仕立て上がった着物を持って、お教室に来てくださいました
ありがとう!歩くのもつらいのにね~

綺麗
 日本刺繍はやっぱりいいね








前身頃から衽にかけて、羽根を広げた孔雀を希望されました
3、4年前の事です

一針一針を続けていけば、いつかは出来上がる事を、身を以て教えて下さいました

頭が下がります







後ろ身頃の牡丹と菊の花園に、この着物をプレゼントする姪ごさんの、守り干支が隠れていますよ~

















~見えないように~

お猿さんが、かくれんぼ


Aさんの愛と、お守りのお猿さんが   

きっと守ってくれますよ









思い出話です

十数年前、籍を置いていたカルチャーセンター、某呉服屋さんの刺繍教室の講師を、一番古くからの生徒にお願いして引退した時の話です

その時、生徒の刺繍作品が途中になっていたのです
新しい講師に引き継いではいたのですが・・・

Aさんのお願いは、とにかく今刺繍台に掛かっている作品だけ見てほしい
教室場所も探したから~~と~~

その時は春でした
秋までだったらいいよ~

~そう言って引き受けて、今日になっているのです(笑)
Aさんと私 あの時がなかったら今の私は無いですね

人と人のご縁、とても大切、今振り返って初めて見えてくる事柄です



これから先、どんな人生(大げさ)が待っているのか


   
平穏でありますように




















東京へ

2017-09-05 21:30:39 | 貼り込みの嚢物
秋の声を聴きながら、9月3日(日)
筥迫工房」の講習会に参加の為東京へ~

始発電車に乗り最終電車で帰る強行スケジュール
でした



今回は『三段口扇襠筥迫』の講習でした

これに「房」とビラ簪がつくと完璧
なんですけど~


そこのところは、次回の講習会で頑張ろう











被せを開くと、中はこんな風です

中布は、折って、折って又折って
その中に、扇襠をはめ込んで~

朝9時半位にお教室に入り、夜6時半位まで、缶詰状態

この歳で、ここまで集中する事って
無いよね




被せの後ろは鏡付

『三段口扇襠筥迫』は薄くて、大人の筥迫

使い道、色々で夢が広がります








復習編



この作品は6月に受けた講習会での
『四つ襠紙入れ』で、ブログ掲載済みです

講習会ではこの作品、鼻紙大の寸法でしたが
懐紙大の大きさの型紙も頂き、家に帰りこの大きさの紙入れを作るのが宿題??でした




この紙入れ、懐紙入れだったのですが、お財布として使ってみたらとても使い勝手がよろしい

お札も、ピッタリ入りました

布なので長持ちはしないと思うけど
次々と新しいのを作って楽しみましょう




講習会では、短時間で一つの作品を仕上げるのですから、家で下準備をして(型写しやスジ付けなどの)参加します

帰ってきたら復習??
何個も同じものを作ります
糊の使い方の難しいこと
もう少し上手にならないと、刺繍の入った作品に行けません

この歳になって、職人になるわけではないので、そんなに頑張らなくてもいいのだけど・・・・・でも頑張る

いつの日か、刺繍の入った作品を、自分の手で仕立てて、ここにアップ出来たら、
拍手して下さい