介護保険は3年に一度改定(改悪)されます。2023年の改定案は介護1、介護2を介護保険からはずして、市町村の総合事業に入れ、ケアマネジャー費用を利用者負担にしようとするもので、過去最悪の改定と言われています。アビリティ助け合いNPO.ACTが中心になって、行なわれたパネルディスカッションにzoom参加しました。
第一部では、現場で介護士として働く人が、お話しして下さいました。
今回、政府は介護の基本料金は据え置いて、加算を加えようとしていますが、加算は介護士の立場からして、記入の手間が掛かり仕事内容が複雑化するため、労働条件の悪化に繋がりかねないようです。
① 入浴加算と言っているが、在宅では入浴加算の時間をとると、浴室掃除の時間がなくなってしまう。小さな施設では、水道料金、燃料費が嵩み経営を圧迫しかねない。
②通院加算は、医師からの指示を聞く時間は加算の対象となるが、診察室の外で待っている時間は通院加算のお対象とならない。分単位で待ち時間と医師の話を聞く時間を分けて記録するのは精神的な疲れが増す。
など現場で働く介護士さんの声がきけました。
第二部は、政治家のゲストの話と、現場の方とで、討論が行われました。
①政府は介護1、介護2を市町村の総合事業に組み込むことで、介護事業者に払う利用料金を低料金化することを目論んでいる。
②ケアマネジャーの仕事はソーシャルワークの仕事だから、料金を徴収するのは間違っている。利用が必要な方の利用控えを招きかねない。
③2020年に介護認定にコンプーターが導入されてから、認定のありかたに市町村の格差が生じた。
④市町村が利用者に時間を要することを理由に不服申立てをさせないよう指導しているが、これは市町村が、不服申立ての数を減らして、都道府県にいい顔をするための算段で、従う必要はない。
⑤現状、介護保険は国費1/4、都道府県に1/8、市町村1/8、で1/2を公費負担となっているが、国費を全体の1/2にまで引き上げてるべきである。
⑥そのための財源は法人税を安倍政権の前の状態まで戻すこと、所得1億円以上の方の所得税率を15%まで上げて、住民税を20%まで上げてることで、賄う事ができる。
など、介護保険が登場して、介護の現場が家庭から施設に介護が移ったわけであるが、今また、介護は家庭に戻されようとしている。だからそ、家族への支援がもっと充実しならないでしょう。
以上。