放射線防護の民主化フォーラム
@いわき 福島県
あのとき何が起こっていたのか?
(ヨウ素剤が配布された三春から)
福島原発事故が起きた時、遠く離れた東京でも、子どもヨウ素剤を投与しなければならない、どこのクリニックでもらえるのか、話題になっていました。福島原発3号炉の爆発で、東京まで、放射性物質が飛んできたことが分かったからです。
東京でさえ、これだけ騒ぐのだから、福島では勿論、ヨウ素剤の投与は行われたに決まっている。そういう風に勝手に解釈していました。ところが、事実はそうではありませんでした。
原発事故の後、ヨウ素剤が配られた自治体は三春町、いわき市の2団体で、実際に服用されたのは、三春町のみでした。福島県には、ヨウ素剤の備蓄もありましたが、国からの指示待ちをしている間に、時期を失したのだそうです。私にとってこれは大きな衝撃でした。
現在、福島県では、300人の小児甲状腺癌が発生しています。人口
180万人の福島県で、100万人に1人から2人の発症といわれる珍しい小児甲状腺がんが、約100倍の発生が見られるわけです。
この悲惨な結果は、ヨウ素剤の服用など、適切な予防策を怠った結果であったわけです。
現在のように福島の小児甲状腺がんに対する報道自体が規制されている中、当時のヨウ剤投与ができなかったことなど、検証されるわけもありません。
ヨウ素剤は、放射性ヨウ素が出る前に服用することで、甲状腺癌を予防できます。乳幼児から概ね40歳以下の若年層に効果があります。
現在、政府は災害対策特措法で、原発の周囲5キロ以内において、ヨウ素を備蓄し、原発事故に備えるようにしているわけですが、福島原発事故では、30から50km離れた所でも、一時的とは言え安全基準を上回る危険な放射線濃度が記録されました。家庭にヨウ素剤を用意しておいて、原発事故が起きたら、迷わず、必要な若年者に服用させることを周知する必要があります。
とてもショックでした。ドキドキしました。せっかく安定した血圧がまた上がってしまいました。
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