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ファウンデーションの夢  第三部  ウォンダとガールの地球探訪  第1話  狂乱

2022-10-20 18:52:07 | ウォンダとガールの地球探訪
11第1話狂乱
ファウンデーションの夢 
第三部
ウォンダとガールの地球探訪
第1話 

狂乱


お招きの言葉

 わたしYi Yinのサイエンス・フィクションはアイザック・アシモフの『ファウンデーション』シリーズをほぼ下敷きとして哲学者ノース・ホワイトヘッドの「移動と新しさ」の哲学に貫かれている。

あらすじ 

 セルダンの裁判が始まる前の年、つまり銀河暦12066年、ダニール・オリヴォーは、ガール・ドーニックをシンナックスから招き寄せるため、かつハリ・セルダンの「心理歴史学」と2つのファウンデーションを補強するため、人類の最古の故郷星「地球」への探索の旅に出る。

 漸くダニールは、天の川銀河の半球過ぎに、それらしき海洋惑星を見つけた。

 ダニールは、以前にしたようにヒューミンと名前を変えてシンナックス大学に何食わぬ顔で入り込み、ガール・ドーニックを待ち構えていた。

 ガールは、どうしたわけか、彼が見いだしたことがらをとめどもなくヒューミンに話しはじめた。ダニールは、ガール・ドーニックの非凡な閃きを強く受けとめて、ロボットでありながら絶句する。

 ダニールのこの探索からファウンデーションの新たな叙事詩がはじまろうとしていた。ハリ・セルダンの故郷を目指したのは、ロボットにない人間の潜在能力に彼の第零法則を挑戦させたかったためであった。そこから何かが生まれそうな予感を抱いて!
 ガールは、ダニールの指示通り、ダニールの多額のクレジット・バッグを抱えて、トランターに着いた。まではよかったが、ハリ・セルダンに会うやいなや、当のハリ共々裁判のために留置所に入れられてしまった。
 ハリの未来予測は、将来500年以内に92・5パーセントの確率でトランター銀河帝国が滅亡するというものだった。

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「もとはといえば熱処理人夫だったユーゴ・アマリル。その彼がハリを助ける心理歴史学の片腕になろうとは誰も予想できなかった。ハリは分身のように彼を溺愛した。ユーゴは55歳だった。その分身が私であった。」(『ハリ・セルダンの生涯』ガール・ドーニック著)

 なんたる事態だ。私の技能で大数学者の手助けができると、このトランターに来たというのに、彼と話したのも三十分程度で、その場面で今度は裁判に引き込まれたなんて!禁冷計(チン・リンジ)が直接裁判に出て来るなんて、ただ事じゃない。宰相であり大執政官なのに。何も聞いてない。ヒューミンさんからも。バッグのなかに、クレジットだけは十分残ってる。どうしたらシンナックスに帰れるかだ!
 名宰相だったデマーゼルの後継者として指名されたセルダン教授が宰相になって、この私の目の前でその前宰相が拘束されるなんて考えられない!私もこのまま牢獄に閉じ込められるのか?このまま死刑に処せられるのか?先ほど、官憲が入り込む前に、ハリ教授は何か言ってた。「これは私が仕組んだものなのだ。」と?!この禿げジジイ!あんたはどれだけいかれてるんだ!

yatcha john s.


ファウンデーションの夢  第二部  ガイア  第5話  時間も感応できる!

2022-10-20 05:45:50 | ファウンデーションの夢
10第5話時間も感応できる!
ファウンデーションの夢 
第二部 
ガイア 
第5話

時間も感応できる!

あらすじ

 セルダンの裁判が始まる前の年、つまり銀河暦12066年(西暦に換算すれば24566年)、ダニール・オリヴォーはガール・ドーニックをトランターに招き入れるためにシンナックス星を訪れた。その足で、地球の復興とハリ・セルダンの構想であった第1と第2ファウンデーションを補強するもうひとつの構想を得るために人類の故郷の地球の意味と人類生存の意味の源泉を知ろうと地球に向かう。地球の焼け爛(ただ)れた放射能防御シールドを張って短い時間の探訪を成し遂げた。
 ダニールの載せた宙航船がまさに地球から離れようとしていたやさき、ダニールは地表からの一条の光を受けた。

  廃墟になったカッシ市の上空でダニールの船は、いよいよ地球を離れようとしていた。
 超高度に仕上げられたレオナルドはすでに十分、会話の相手になっている。
 いわゆる世界初の定住文明はハプロタイプD の種族から開始される。
 ハプロタイプDの種族を核として後、キナ方面から多様な種族を吸収して後のニフ人がキナの東の列島の初の住人となる。そしてずっと後の室町文化のわび・さびに結晶化された。その中心的象徴が江戸に築城した太田道灌と紅皿の逸話なのである。

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「超・有機体を選んだ。一つの心と個性を全体が共有する...そしてやがて銀河にひしめくすべてを包含するギャラクシアになるだろう。」(デイヴィット・ブリン『ファウンデーションの勝利』)

 ダニールは何事か独り言つして、紅皿の面影を夢想しようとしたとき、舷窓の北側のもと大海があったところから、輝く物体が、船に向かって一直線に飛んでくるのに気がついた。そしてその強い光を浴びたような気がした。

ダニール なんと、これですべての謎が解けた。
 レオナルド、君に一つの任務を与える。

レオナルド えっ!

ダニール 君はもうすでに十分、感応力をもっている。君の名前は、レオナルド。地球の誉れ、希望の意味だ。調和と美の模範。君がガイアになるのだ!君がつくりだす星から近いうち、ベニ・サラが生まれる、彼女は「銀河の祝福」と呼ばれるようになる。
 君は、シンナックスとヘリコンから半々人選して、そして宇宙開拓の時期からあったかのように巧みに誘導するのだ。知恵と感応、そして美と調和の星の誕生だ。時期が来たら一人の男が来るはずだ!
 
レオナルド ダニール、なぜそんな先のことまで、おわかりになられるのですか?

ダニール さっき、時間も感応できるようになったのだ。

yatcha john s.