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バリーとダニー(いわゆるイライジャ・ベイリーとR ・ダニール・オリヴォー)

2023-10-26 21:28:26 | オーロラ
132第5バリーとダニー(いわゆるイライジャ・ベイリーとR ・ダニール・オリヴォー) 
第六部 
オーロラ 
第5話 

バリーとダニー(いわゆるイライジャ・ベイリーとR ・ダニール・オリヴォー)



あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
 ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。

 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。
 
 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着く。
 
 二人の目の前には、オーロラの揺らめく極光が怪しく波打っていた。

 イルミナはミーターに促されて、オーロラの基本情報を語る。ミーターは待ってましたとばかり、自説を展開する。
 

132
ミーター イルミナ、お前の説明にはまず基本の基本が抜けている。

イルミナ なにかしら?
 ああ、ごめんなさい。
 自転周期0.93ターミナス日、公転周期0.95ターミナス年、地軸傾斜16°。二つの衛星をもってるわ。
 それから、えーと、たしか、伝説ではセトュースのタウと呼ばれていたとか、ニュー・アースとも呼ばれていたとか。その昔、首都はエオスと呼ばれていて、最高責任者を議長と呼んでいた。
 ミーターさん、エオスと言えば、ドースさんの星イオスと関係あるわね!
 今では、オーロラは住民は皆無で、廃墟になっており、野生化した動植物が支配する地と化してしまった。
 それから、トランターの一地区の「マイコゲン」の人々は、自らがオーロラ人の子孫であると称している。ミーターさん、これくらいかなぁ?

ミーター まあ、そんなところで十分としておきますか。でも、イルミナ、コンパーさんの話や、ガール文書にある「ビリボトン」の老婆の話しをもっと吟味して想像力を逞しくしなくてはならないね。我が移動の哲学とは、無窮の想像である、からね。

イルミナ と、申しますと?

ミーター いいかい、まず、グレディア・ソラリアだ、300歳の。シンナックスに葬られていた。俺の推測では、こうだ。
 
 コンポレロンは、ベイリー・ワールドだ。ベンはベイリーの息子だ。若きグレディアは、おそらくソラリア星出身で恋多き勇敢な女性。
 
 これも推測だが、ソラリアはもう一つのスペーサーの惑星。オーロラの向こうにある。

 我々は、まずコンポレロンが地球だと思った。次にガイアが地球だと思った。そして今度はオーロラだ。それも間違いであった。今度はソラリアも地球ではないらしい。ソラリアの向こうに地球がある。シリウス星系に地球はあるはずだ。
 
 もう少し推測してみる。
 不死の従僕さんの本名はダニー。ある地球人の友人だった。ダニーは500年前、その友人を忍んでハリ・セルダンをヘリコンからトランターに導いた。
 その地球人の友人の名前はバリーだ。
 グレディアはその地球人バリーの恋人だったが、彼らは添い遂げないうちに地球人バリーは亡くなった。
 ところが、地球人バリーの子孫がコンポレロンにいた。グレディアとバリーの子孫は恋人同士になった。彼らは、その後、シンナックスで暮らした。あるいはシンナックス人が二人をシンナックスに葬ってやった。

イルミナ まあ、驚きました。

ミーター まだある。不死の従僕、ダニーはオーロラ出身だ。ダニーとバリーは地球で初めて会った。そのあと彼らはソラリアで再会した。
そしてまたオーロラで再会した。そこにはソラリア人グレディアがいたんだよ。

イルミナ なんですって!!

ミーター そこで結論だ!
 不死の従僕は、オーロラ出身のロボットだ。

イルミナ なんていう推測力。驚きね!ミーターさんたら、いつもボーっとしてると思ったら、そういうこと、考えていたんですね!

To be continued ...

スペーサーのオーロラ

2023-10-26 21:23:45 | オーロラ
131第4話スペーサーのオーロラ
ミーターの大冒険 
第六部 
オーロラ 
第4話 

スペーサーのオーロラ

あらすじ

ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
 ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。

 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。
 
 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着く。
 
 二人の目の前には、オーロラの揺らめく極光が怪しく波打っていた。
 

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イルミナ まずオーロラの意味合いには、様々の説がある中でも、おさらいすると、人類の故郷の星、最古の星、地球から宇宙に旅立った第一陣のことを考えますと、「夜明け」の意味が一番ふさわしいわね。

 彼らは、「スペーサー」と呼ばれ、50もの植民惑星を形成していった、というのね。彼らは、ミーターさんのようなロボットや、科学技術を駆使して極めて功利的な環境と生活を手に入れていったらしい。それが彼らの寿命を飛躍的に延ばした。それから病原菌を極度に嫌い、極度の個人主義に陥った。
 地球からの後続の第二波の人々、彼らはセッツラーと呼ばれ、ある時期までは、断然スペーサーがセッツラーを圧倒していた。
 その後、ある契機から、セッツラーの勢いがスペーサーに勝り、スペーサーと絶交状態が続き、セッツラーはシリウス星系から徐々に天の川銀河の中央域に進出し、とうとう天の川銀河全体に波及していった。今では、25000個の惑星に住みついた。
 そうこうしてるうちに精力的なセッツラーは、スペーサーの存在を忘れていった。
 スペーサーの誇りは、唯一銀河帝国のトランターの、マイコゲン地区に細々と残り、やや形態は変化したが、その伝統を残している。
 
 ミーターさん。今まで説明したところまでは、二人がようやくたどり着いた大雑把な情報ね。
 ここから先は、ミーターさんに任せた方がいいわね。

ミーター 俺の番かよ。参ったなあ、確率50パーセントの域を出ていない蓋然性の仮説なら、言ってもいいがなぁ!

イルミナ どうぞ、お願いいたしますね。ミーターさん、見て、目の前にはオーロラ星がミーターさんの謎解きを待っているように見えるわ。