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不幸な家族を三角関係が救う?

2011-09-12 21:40:50 | インポート
 妻と夫、父親と息子、嫁としゅうとなどの家族関係が緊張したときには、第三者が巻き込まれることによって緊張が緩和されます。
 たとえば、衝突が絶えない夫婦のどちらかが浮気をすると夫婦げんかが少なくなります。また、夫に向かっていたエネルギーを息子に向けると気持ちの安定化が図られ、夫婦間の緊張が緩和されます。夫が妻に対する不満を、自分の母親に告げることしなどによってうっぷんを晴らすと、気持ちが落ち着き一時的な平穏が得られます。でもこうした安定化は一時しのぎです。
 家族療法の基盤を築いたアメリカの精神科医マレー・ボーエン(1913-1990)は、家族関係は三角関係化の連鎖だといっています。三角関係化は二人の関係に一時的に安定をもたらしますが、問題の根本的な解決から目をそらすことでもあります。
 こうした安定は家族の機能不全をもたらし、誰かがそのひずみを背負うことになります。問題の本質から逃げてはいけません。