語る城門「大戸」BIGDOOR正門

昭和38年製Bigdoorオヤジが身辺10m範囲の出来事を哲学したり雑学したりします。老後の楽しみ1つみっけ。

「う」うまい話は無いものと思え

2005-07-13 12:28:39 | Weblog
「う」うまい話は無いものと思え
・ 汗をかかずに成果は得られない


ある年の年末、公正取引委員会は所謂幸福になる開運財布の通信販売会社「A」に景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。同社は5匹の鯉の絵が印刷された財布を「持っているだけでお金が貯まる」と金運効果をうたい、「宝くじが当たった」などの体験談を創作して、チラシ広告に掲載していた。その結果、2年弱の間に推定3億3000万円を売り上げていた。

公取委によると掲載された体験談のほとんどが「A社」により創作されたもので、これらの体験談とともに掲載された写真は「A社」が依頼したモデル等のものであった。また、当該商品を購入した者に対して「金運が上昇する効果」について調査が行われた事実がなく、「風水パワー」について中華人民共和国の著名な科学者が実験を行ったという事実もないことが、排除命令の根拠として公表された。(公取委 平成15年〔排〕第22号)。

未知のパワーに頼って、いとも簡単にお金が手に入り、社会的地位が向上し、高級車に乗れる云々という類の「与太話」は枚挙に暇がないが、世の中そんなに甘くはありません。騙す方も騙す方だが、騙される方も騙される方で落ち度があると言わざるを得ません。

論語にも「子曰く、君子怪力乱神を語らず(子不語怪力乱神)」とあります。世の中には理屈では割り切れないものが存在するが、立派な人間は、このような話をしないということでしょう。

情報が氾濫する現代社会で自分なりの価値基準・批判精神を持っていないと思わぬ陥穽に陥ることもありますが、逆にインターネットを上手く活用すれば容易に「裏が取れる」様な話に乗らずに済みます。

「超セールスマン」と雖も、やはり日々、知恵を絞り足で情報を集め、額に汗して背中に冷や汗を流して働いて収穫を得ることこそ、全うな生き方と言えるでしょう。


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