弟の今回の旅で昔を思い出させてくれた1枚の写真。
二見浦にある旅館・二見館
江戸時代から続く有名な老舗旅館だった。そう、だっただ。1991年
(平成11年)11月を以て休業となっていた。建物は残っている。
「スゴイ老舗の旅館やね、休業してるの?」
「うん、僕ら、43年前にこの旅館に泊まったんやで、エライ怒ってたや」
「ええ?ここやったん」
怒ったのは思いだしたが旅館の名前はすっかり忘れていた。
家族旅行で泊まったのがこんな高級な老舗の旅館だったんだ。旅行社に
お勤めだったお客様に紹介していただいた。きっとこの旅館ならリリオー
ちゃんも気に入ってくれると決めて下さったのであろう。
だが・しかし・年末年始で物凄く忙しくほったらかしにされ、料理も3品
位で終わりと言われた。ええ?お客様には伊勢エビもお願いと言っていたし
油物も酢の物も出ていない。
旅って美味しい料理を食べるのが楽しみだろう、エエ恰好して喜んでもら
おうとみんなを連れてきたのに。リリオーは怒った。
それから料理は出てきたが遅かりしで白けてしまい、みんなに申し訳なく
ガックリだった。43年前のことが急に頭の中に突入。カーン!
まあ、馴染み客でなく1回こっきり、10人の団体客、安っぽく見られ
たのかもね。
隣に建つ「實日館」国の重要文化財
明治20年に建つ「實日館」は当時、「二見館」の別館だったそうで
今は、国の重要文化財となっている。
弟はこんな立派な別館があった旅館に泊まったのか凄かったんやなあ
と、今になって驚いていた。
弟が見せてくれた写真で大好きな母が現れた。明日は墓参りの日だ。
母に会いに行こう。