この3連休は天気悪いですね~。お出かけ予定だった方々は悶々としてるのでは??
あたくしは連休の1.5日間が仕事になってしまい、元々予定がなかったので16日のトムラウシの遭難事故ニュースでいろいろ考えさせれながら、ちょっと簡単ですが気象データーを調べてみました。(ちょっとマジメにです)
元々気象についてはいろいろ調べたり分析するのが好きで、特に山スキーに出かける前は必ず降雪データーや気温の推移、天気の予測などを入念に調べたりしてます。
で、今回の事故時と、気象が原因で遭難凍死事故の過去3件(いずれもツアー登山)を、自分の似た山行と比較してみました。
なぜか遭難事故はその後原因がウヤムヤのままにされることが多くて、あまり教訓が生かされることなくまた同じような事故が起きちゃいましたね。
今回の事故も気象の予測が疎かになってたと思われますが、まだ調査も不十分で原因が良く把握出来てないこの場ではこれ以上のコメントは差し控えます。
以下、自分の備忘録です。(長文ですんで注意です)
(データーは気象庁のHPより)
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①
まず、今回2009年7月16日のトムラウシ。
トムラウシの場合は近くに測候所がないので周辺(ちょっと遠い)3か所のデーターです。
AM10時
(上川)気温15.3℃ 風速5m 1時間降水0mm
(新得)気温22.6℃ 風速3.2m 〃
(美瑛)気温15.2℃ 風速0.6m 1時間降水1mm
AM9時
札幌上空
高度2067m 気温8.0℃
高度1826m 風速18m
高度2155m 風速23m
トムラウシの近くに適当ないいデーターが無かったのですが、報道されているように山頂付近では気温7~8℃、風速20~25mというのはほぼ当たってるようです。新得ではプチフェーン現象で少し気温が高かったのでしょう。
発達した低気圧が通過した後で西寄りの風がかなり強かったようです。
そして自分が約1年前(
6月21日)に
トムラウシに登った時は天気が悪く、風がそこそこ強く、気温は低めと感じはしたものの行動中はカッパにシャツ1枚で充分だった時のデーターは、
AM10時
(上川)気温12.4℃ 風速4m 1時間降水0.5mm
(新得)気温15.1℃ 風速2m 〃
(美瑛)気温11.1℃ 風速1.3m 1時間降水0mm
AM9時
札幌上空
高度2132m 風速10m
高度2111m 気温7.7℃
この時は天気も悪いので日帰り速攻で登って来ました。
比較してみると気温と雨の状況は似たようなもんです。が、今回の事故の方が上空では風速が10m近く強く吹いてるわけです。あたり前ですが風が強いと一気に厳しい条件に・・・。
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②
次に3年前の10月に起きた白馬岳山頂付近で4人が疲労凍死した事故。
2006年10月7日
12時
(白馬)気温13.1℃ 風速2m
AM9時
輪島上空
高度2467m 気温1.5℃
高度2928m 気温0.3℃
高度2623m 風速15m
データー的にはやはり風が強かったようですが、実際の現場ではもっと強かったのかもしれませんね。
これと比較して自分が敗退した同じ白馬で強風と雨に打たれてかなりヒドイ目にあった時のことです。(コースは全然違いますが・・)
自分より寒さに強いハズの同行者が薄着のためかズブ濡れになって寒さに耐えられなくなって撤退したのですが、
冬型(10月)と
寒冷前線通過(5月)と例はちょっと違いますが、強風・低温の条件は同じで、遭難事故の時より更に厳しかったと思われるその時のデーターは・・
2006年5月1日 (
白馬岳、大雪渓上の2610m付近で撤退)
12時
(白馬)気温21.9℃ 風速5m
9時
輪島上空
高度2384m 風速27m
高度2743m 風速24m
高度2693m 気温2.6℃
高度2620m 気温3.2℃
このデーターを見て愕然としました。下界と上空の気温差が激しいのと風速もスゴイものでした。もっと頑張っちゃって稜線まで行ったらもっとヒドイ目に遭ったことが容易に想像出来ます。幸い我々は山スキーだったので、滑ればあっという間に高度を落として暖かい風の弱い所に行けたので良かったわけですが、10月の遭難事故ではエスケープしようにも出来なかったのでしょう。風がヒドイと数十m進むのも大変だし戻るのも進むのも停滞するのもどうにもならない状況に陥ったのかと・・。
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③
3つ目のデーターは99年9月に羊蹄山でガイドの不手際で2人が道迷いの上、疲労凍死した事故。(ガイドは裁判で有罪に・・)
99年9月25日
AM10時
(倶知安)気温18.0℃ 風速12.3m
AM9時
札幌上空 高度1657m 風速29m
高度1766m 気温19.2℃
この時は台風による影響でかなりの強風だったようです。気温はかなり高かったにも拘わらず事故が・・
これと比較して同時期に行った
自分の山行です。
発達した低気圧が東海上に抜け冬型になった時で上空に次第に寒気が入り込んで山頂では強風で雪も舞って山頂付近だけは厳しい条件でした。(体感温度はこちらの方が低かったかも)
2008年9月26日
AM10時
(倶知安)気温14.5℃ 風速7.5m
AM9時
札幌上空
高度1608m 風速15m
高度1860m 気温-0.7℃
予定していた(遭難事故のあった)比羅夫コースは火口壁を長く歩くので止めて京極コースに変更して正解のようでした。勿論装備がしっかりしていればどちらのコースも問題無しだっと思ってますが・・。
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最後におまけ。
山スキーで寒~い思いをして軽い凍傷になった時のデーター。
2006年2月5日 [
十石山(2525m)の山スキー]
AM10時
(大町)気温-6.9℃ 風速2m
(奈川)気温-7.2℃ 風速4m
AM9時
輪島上空
高度2402m 気温-20.6℃
高度2383m 風速 16m
この気温と風はもう耐えられません・・。単純に寒さだけなら-20℃以下の体験は何度かあったけど、一番低い気温の-26℃を体験した時を遥かに凌ぐ寒さでした。。
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やはりよくよく分析してみれば怖いのは「風」ですね。
雨に濡れて強風に叩かれ、更に薄着であれば誰でもヤバい状況に。。
今回の事故のように小屋が長い距離間隔のルートは特に注意ですね。
自分はガイドツアーとかには参加したことはなく、今後も参加するつもりはありませんが、何人かのパーティーとかだとどうしても他人任せになる要素が出てきてしまいますが・・当たり前だけど、自分の安全は自分で守るってことが鉄則ですね。
長文で失礼しました。
<参照>
過去天気図 http://www.wivon.com/tenkizu1/image.php3
気象庁 日々の天気図 http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/hibiten/index.html
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