「薫風自南来」
前大徳紹尚師
花 紫蘭
風炉の運び点前
棗と茶碗を水指の前に置き合わせます
この時
「茶杓のかい先が敷きがわら(敷板)の線に
かからないように注意する」と
どの本にも書いてあります
これまで習った先生には
「膝と敷きがわらの延長線との中央に置く」とも
あるいは
「膝と水指との空きの中央に置く」とも
言われたことがあります
どちらが良いのでしょうか?
手元の何冊かの本の写真では
点前をする人によって
微妙に置き合わせの位置が異なっているように見えます
置き合わせの位置について
考えてみることにしました
まず
膝と敷がわらの延長線との中央に
置いてみました
水色の付箋の位置が
膝と敷がわらの延長線との中央です
「表千家テキスト1 風炉の薄茶点前ー運びー」
(主婦の友社)の写真では
この位置に置いているように見えます
個人的な印象ですが
この位置に置くと
何となく古風で格式のある感じがいたします
次に
膝と水指との空きの中央(ピンクの付箋)に置いてみました
茶道雑誌では
このあたりに置いている写真が多いようです
水指の大きさにもよるかもしれませんが
茶杓のかい先は
敷きがわらの線に
ぎりぎりかからない程度です
最後に
付箋をはずして
ごく自然に手を伸ばして
普段膝前に置いているような位置に
置き合わせてみました
結局
先の二つの場合の間をとったような位置になりました
唐物茶入などを置く場合のことを考えると
常の置き合わせの位置を
しっかり決めておかなくてはと思うのですが
それが
実はいまだにはっきりとわからないのです
数寄者は
こんな細かいことにはとらわれず
さっと置き合わすのかと思いますが
やはり稽古となると
基本中の基本かと思うので
悩むところです・・・