「好み」には二つの意味がある 一つは 既成の事物の中から 茶道の規範にかなうものを択び採るということ もう一つは 茶道の規範に合うものを 新しく形成したり創造したりすること 作意とは 不自然なわざとらしき創造の我執を意味するものではなく 形式化した数寄にあてはめて型によって作ることでもない 作意は 個性的独創的であって しかも 普遍妥当性を持ったものでなければならない 以上 「茶道の哲学」久松真一(講談社学術文庫) P 164~P169からの抜粋です