「福寿」
前大徳紹尚師
時折
日が差し込んだかと思えば
再び思い出したかのようにパラパラ・・・と
雨粒の音が聞こえて参ります
今日は
午前の方には壺飾りと薄茶の稽古
午後の方には運び濃茶の稽古を
していただきました
久しぶりの炉のお濃茶です
中蓋と中仕舞い
半年ぶりのお稽古ですね
さて
今月皆さんに
壺飾りのお稽古をしていただいた
この茶壺は
今から13年前の2008年に
知人を通して
彼女のご主人のお知り合いの方から
頂戴したものです
その方のお義母様がご存命の間
裏千家の先生をなさっていたとのこと
誰か使ってもらえる人はいないかと
探していらっしゃった折りに
声を掛けていただき
お言葉に甘えて譲り受け
今日まで
口切りの茶事や壺飾りの稽古に
使って参りました
しかしこの度
この茶壺を
社中のM様にお譲りすることになりました
M様は何年か前から
ご自宅で茶道を教え始め
近年お社中も増えてこられたようです
そして
そろそろ飾り物を相伝するまで
育ってこられた人があり
少し前から飾り茶壺を探しているけれど
なかなか気に入ったものが無いです・・・
とのこと
そのお話を聞いて
私はもう一つ別に
自分で買い求めた茶壺がありますので
ふと「この茶壺でよかったら・・・?」と
お声をかけたところ
二つ返事で「是非!」と
仰って下さり
この度この茶壺は
目出度く新たなご縁をいただき
嫁入りすることになりました!
思えば13年という長い間
稽古場で目を楽しませてくれたことに感謝し
あらためてこの茶壺を床に飾り
名残を惜しみました
お茶の道具の命は
使われてこそです
これからも
M様のお稽古場で
末永く幸せな茶壺人生?を
生きていって欲しいと思います