
戸田市における総合計画のアドバイザーになっている。その検討会議に出席した。
戸田市では総合計画の後期計画を策定中である。ただそのやり方は、自治基本条例ができた後ということで、従来型の検討方式を改め、市民、議員、行政の3者で、ワークショップ形式で行っている。自治基本条例で何が変わったのかと問われることがあるが、このような検討方式で総合計画の検討ができるようになったのも、自治基本条例の成果である。
さて、この日は、提言のもとになる項目出しの最終回となった。各グループから、いわば「思い」が出された。この日の私の役割は、まとめの5分間のコメントということであったが、それではせっかくの「思い」が生きてこないと考えて、「私が知っていることを全部話します」というコメントして、やや長い話をした。
私が話したのは、その「思い」が具体的にどんな施策につながっていくかである。たとえば、「自治体の施策のなかで中学生の存在が薄い」という指摘が出たが、次のような話をした。
①従来の自治体の役割は、困っている人を助けることにあるので、助けの必要度に応じて、自治体の関わりが変わってくる。したがって、小、中、高、大と施策は薄くなっていく。
②しかし、自治基本条例で、自治の主体である市民の役割が明確になったので、市民を保護の対象とだけ考えるのでなく、まちづくりに担い手と考えるようになった。そうすると、今度は逆に、大、高、中、小というように、自治体施策のウェートが変わってくる。
③中学生も単に保護の対象と考えるのではなく、まちの担い手(予備軍)と考えると、中学生を将来のまちの担い手として鍛える施策、中学生のパワーをまちづくりに活かす施策など、次のメニューが出てくるのではないか。
大要、こんな話になったが、かように市民の思いを受け取り、それが政策につながるように道筋をつけるのが、アドバイザーの役割なのだと思う。