松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

☆公募市民選定委員会(相模原市)

2019-11-01 | 1.研究活動
 公募市民選定委員会の審査会があった。

 テーマは、最近ブームになり始めたシビックプライドである。相模原市では、こうした委員会の構成には、きちんとしたルールがあり、一定数の市民委員を選定することになっている。そして、その市民委員を選定委員会をつくって選任することになっている。

 シビックプライドの委員会の委員構成は、よくある充て職ではなくて、学生の代表などが入っていて、実質的な議論をしようという雰囲気が伝わってくる。この事務を担当するN課長さんは、創成期の南区区民会議を一緒に作っていったメンバーなので、市民協働による仕事の仕方が、身についているのだろう。

 実は、相模原では、今から10年以上も前、シティセールスの委員会をやったとき、私は、シティセールスには、内発的なセールスが大事で、まちに対する愛着や市民の誇りが、一番有効なシティセールスであるという観点から報告書を書いた。

 ただ、その当時、シティセールスは、どのようにうまくまちを見せるか、どう売り込むかばかりに目がいっていて、市民の内発的な誇りや愛着は、うまく理解されていないように感じた。10年たって、ようやくシビックプライドという名称で、注目されるようになったのは、隔世の感がある。

 これは自慢というよりは、ため息であるが、どの仕事でもそうであるが、私の仕事は早すぎて、それが、自治体における政策、施策となって出てくるのは、最低10年かかる。協働も、若者も、定住外国人もそうである。
 
 若者政策は、もう5年以上がたっているが、呼応したのは新城市だけで、そのほかは、まだ続かない。あと2,3年で一気に出てくると思うが、正直、じれったい。

 ともかく、相模原市のシビックプライドの検討には、大いに期待したいが、ポイントは、市民の当事者性をどこまで制度化、仕組みとして取り入れられるかである。「みんなで誇りを持ちましょうキャンペーン」では、ちっとも誇りを持てないからである。

 ひそかに考えているのは、シビックプライドの本を書いて、多くの自治体で出てくるであろう「誇りを持ちましょうキャンペーン」型シビックプライドに変わる、「市民当事者性の仕組みを備える」シビックプライドを分かりやすく示し、政策をリードしたいと思うが、その前にまずは、自治体職員の疲弊を打開する『自治体が仕事を減らす方法』を書くのが先なので、これが終わってからである。

 相模原市のこの委員会の答申が、そのあとに続く自治体の先例になると思うので、答申が固まる前に、私なりの政策型シビックプライドを示して、答申の参考になればと考えているが、ともかく頑張りたいと思う。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ☆なぜ新城市は、次から次にヒ... | トップ | ★実務に使える政策法務研修(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

1.研究活動」カテゴリの最新記事