協働は、みんなの思い(期待)を集めて、それを施策につなげる理念でもある。空き家問題で、改めて協働の意義を確認できる。
協働は、課題の当事者が、その「強み」を出し合って、課題解決のパワーにするというのが、もっとも純粋系であるが、「強み」まで行かずに、「当事者の思い(期待)を集めること」、そのうえで、「それぞれが力を出すこと」も、協働である。そのくらいの緩さでよいのだろう。
空き家問題で、それぞれの関係者の期待は、
①行政の立場からは、
・空き家を原因とする防犯、防火、環境、町並み等の悪化、住民の不安等を解消したい
・定住化、移住化の促進によって地域維持、地域活性化を図る。
②地域住民の立場からは、
・定住化促進による地域環境の維持を図りたい、良好な町並み景観を維持したい
・地域コミュニティの向上を図りたい、地域の一体感を創出したい
・地域に賑わい、地域活性化を図りたい(就業機会・所得の向上)
③空き家所有者の立場から
・空き家の管理労力を低減したい
・収入に結び付けたい
・地域に協力したい、貢献したい
④地元事業者(建築・不動産関係)の立場から
・受注増加、利益確保につなげたい
・自社の広告宣伝・販促につなげたい
・地元企業として社会貢献したい
⑤借り手、買い手の立場から
・空き家を借りたい、購入したい(定住・一時滞在)
・田舎体験をしたい
・安価な宿泊所を利用したい
この、関係者それぞれの思いを結びつけると、空き家問題の施策になる(例えば空き家バンク)。そして、その施策を活性化させるために、それぞれの関係者が、努めること、やるべきとが出てくるが、関係者が出し惜しみせず、力を出すことが、重要である。ここでも、一緒のやることが大事なのではなく、同じ目的に向かって、力を出すことが大事である。
地元の不動産屋さんですが、以前から空き家管理などにも事業拡大を図っていたことも関係するようです。
株式会社コスギ不動産HP
・熊本に空き家や空室を所有されている方へ
http://www.kosugi-f.com/news/3130.html
・「空き家提供窓口のご案内」が熊日新聞朝刊に掲載されました。
http://www.kosugi-f.com/press/3096.html
いろいろクリアすべきことはありますが、益城町や阿蘇の周辺自治体などで住まいを失った方々向けの空き家活用方策が民・官の連携・協働でできないものかと思っているところです。