松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆自治体結婚政策④基本的視点

2020-12-30 | 自治体結婚政策
 自治体の結婚政策は、一般には少子化対策で論じられる。さらには「結婚支援を糸口とした少子化対策及び地域活性化に関する調査研究報告書」(東京都市町村調査会)のように、地域活性化も含めて、考えられる。

 しかし、すでに述べたように、これは余計なお世話となる場合がある。あくまでも、結婚を希望するものの思いに応じる政策と考えるべきである。その希望に答える政策で、それが結果として、少子化対策、地域活性化につながっていく。

 ポイントは、結婚を希望する者の思いに応じることは、今日では公共性を帯びてきたという点である(かつてあった出会い促進共済機能の弱体化に対応する)。それが少子化対策や地域活性化につながっていくという点も公共性を補強するだろう。

 施策の対応は、後押しである。自治体政策の範疇であるとしても、行政自らすべてやるわけではない。まちづくりとして、地域,NPO、企業等でやる場合もあるし、民間企業を支援する場合もある。

 「結婚支援は、その事業単独で実施しようとすると、結婚を希望しない人等からの反発も考えられる。また、前述のとおり、公的な結婚支援に対しては、「最低限必要な範囲にとどめるべき」「公的な支援に取り組む必要はない」といった意見もあることから、自治体として、結婚支援を前面に出して事業を実施することが難しい場合も考えられる。」(東京都市町村調査会)という考え方は、臆病にすぎるだろう。
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