松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆自治体結婚政策②結婚事情の変化

2020-12-30 | 自治体結婚政策
1.1980年代まで 結婚が容易にできた(自ら活動しなくても結婚相手候補に容易に出会えた)
・お見合い結婚 親や親戚、地域の人が、出会いの場をセットとしてくれた。
 1950 年代まで、出会い方の主流は 「見合い」、 「幼なじみ・隣人関係」(血縁、地縁)
・恋愛結婚の半数は職場結婚  男女とも正社員で、たくさんの同期、同年代、仕事や社内サークルを通して、相手を理解し、時間をかけて親しくなった。
 1970 年代は、「職場や仕事の関係」(職縁)

2.今日 出会いの機会が減少。自ら活動しないと結婚相手に出会えない。ゆっくり親しくなることができない。
・お見合い結婚の減少
・採用減。職場には、結婚相手となる同世代が少ない。
・正社員の長時間労働、非正規化(入れ替わり激しい)。ゆっくり親しくなれない。
・全員加入の若者組織崩壊。社内サークル、青年団、労働組合青年部。
・「友人・きょうだい」 (友縁)。 「学校で」 (学縁)も多い。

3.結婚する気を妨げる要因
・若年男性の経済力低下 正社員として就職できない若者の増大(経済力低下)。たしかに未婚男性は、非正規雇用・無職に多い(当然か)。妻子を養える収入を得られない男性増大。
・男性が妻子を扶養するものという意識が強い 「男が仕事、女は家事」意識が強い。
・おやじセーフティネット 親と同居。パラサイト・シングル。なんとかなる。
・結婚後の生活不安 子どもを育てながら仕事を続ける不安。
・恋愛へのあこがれが乏しい。

 学生たちの恋愛へのあこがれは、たしかに全体に低かった。というより、自分に自信がなく、臆病になっていたのではないか。まちづくりで、あんなに元気で、みんなの人気者なのに、「え、なんで」といつも不思議だった。それとこれは、別ということなのだろうか。

4.自治体結婚政策の展望
・自ら活動しないと結婚相手に出会えない時代というのが出発点だろう。ハードルも高いし、まあいいかになりやすい。
・自治体が直営でできる部分は、全体に少なく、国、都道府県、NPO、企業等に働きかけ、後押しする協働手法が中心になるだろう。

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