松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆早々・『実践自治』に原稿を出す 「支える人を支える」政策づくり・福祉従事者がやりがいを持って働き続けることができるまちづくり条例(新城市)

2022-09-29 | 新城市がヒットを飛ばせる理由
 雑誌『実践自治』(イマジン出版)に、早々、原稿を出した。新城市の「支える人を支える」政策づくり・福祉従事者がやりがいを持って働き続けることができるまちづくり条例(新城市)をテーマとした。

 この条例は、ほとんど注目されていないが、すそ野の広い条例である。「支える人を支える」という視点は、これまでほとんどなく、それを政策として打ち出した条例で、全国でも類似な条例はない。政策起業家としても、押しの条例で、多摩市の子ども・若者条例では、子ども・若者を支える人・組織という規定を入れた。

 この条例づくりは、新城市の穂積さんの市長としての最後の仕事である。穂積さんとは2009年からの付き合いになるが、最初は地方自治の素人だったが、途中から、私は追い抜かれてしまったように思う(少なくとも、この条例は、私は全く思いつかなかった)。

 穂積さんの思いは、この条例の前文に結実していて、実は、前文の原案は、穂積さんが書いている。基本から組み立てるような、思いのこもった文章で、これをベースに、みんなで、確認しながら、条例の前文にしていった。

 つくり方も新城らしく、社協の前澤さんやレインボーはうすの長坂さんたちが、中心となって、当事者を集めた円卓会議からスタートした。福祉の代表者ではなくて、福祉の当事者たちが考えた点がすごい。その結果として、このような条例づくりとなり、さらには、今年度、これらの人が担い手となる制度実施につながっている。

 私は、条例づくりから参加したが、コロナ禍真っ盛りで、動きが取れず、まめに出かけて、担当者の人たちと、大いに論じるといういつものスタイルができなかった。本来ならば、動きが遅くなりがちな担当者を励まし、後押ししていくのであるが、それが十分にできなかったことが残念である。
 
 この条例づくりでは、気に入っているフレーズがある。選挙マニフェストだと思うが、「人はいずれ福祉のお世話になる。その時、間違いなく手を差し伸べられる体制(安心)があってこそ、人は存分に働き、人生を楽しむことができる」(表現は少し違うかもしれない)という言葉が、とても気に入っていて、政策起業家として、この政策を押すときも、このフレーズを決め言葉で使っている(この論文にも使っている)。

 早晩、この条例が知られ、その問題提起の意義が認められるだろうが、私が、最初に、論文を書き、この条例の意義や全体像を示したというのが、私のささやかな自慢となると思う。

 なお、『実践自治』は今回で8回目である。編集部から依頼されたテーマは、「全国初の政策」ということで、全8回の予定で引き受けた。全国初のアイディアというのはたくさんあるが、政策まで、体系化されたものはそうはない(今回のテーマの「支える人を支える政策」は、今までない発想と政策である。こうした視点の政策はそうあるものではない)。いよいよ品切れとなった。今後、どうするのかは、編集部次第なのでお任せである。なお、雑誌の発売は、12月なので、まだまだ先。

 ちなみに、原稿の書き出しは、つぎのような感じである。

 はじめに
 新型コロナウイルスは、さまざまな問題を提起したが、その最大のものは、日本の政治行政システムの脆弱性だと思う。人口千人当たりの病床数は、ほかの先進国に比べて圧倒的に多いのに入院難民が続出し、マスク一つ配るのに2か月も3か月もかかってしまった。発展途上国でさえ続々とワクチン開発を進めるなか、日本では一向に実用化されない。多くの国民が、日本の実力に唖然とし、悲しい気持ちになった。

 コロナ禍からの学びは、いくつもあるが、そのひとつが、いくらりっぱな制度や仕組みがあっても、それを担う人材がいなければ、その制度や仕組みは動かないということである。日本全体の経済的苦境(余裕のなさ)が、理由の一つであるが、さまざまな分野で、担い手不足による制度・仕組みの空洞化が広がっている。

 この傾向は、福祉分野では特に顕著で、地域福祉では、「支える人を支える」政策づくりが大きなテーマになってきた。人はいずれ福祉のお世話になる。その時、間違いなく手を差し伸べられる体制(安心)があってこそ、人は存分に働き、人生を楽しむことができる。本稿では、この問題に先駆的に取り組んだ愛知県新城市の「福祉従事者がやりがいを持って働き続けることができるまちづくり条例」を例に、支える人を支える政策づくり考えてみたい。
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