
マッチングとは言っても実際に地域団体とのコンタクトは若者(市民)だけではしんどい。
若者と地域とをつなぐ行政の役割が重要になる。マチプロでは、①地域団体に今度やることを伝える、②地域団体に参加してみよう、一緒にやってみようという気になってもらう、③イベントの準備をしてもらう、④実際にイベントに参加してもらう、⑤振り返りの必要性を理解し、振り返りフォーラムをやってもらうなどがある。これは学生(市民)ではできない。
それを担うのが行政の役割である。これを行政の人たちが、①自分たちが当事者だと認識する、②地域団体に趣旨を説明し、①~⑤までの活動をやってもらうという行動があって初めて動き出すことになる。
つまり、学生(市民)たちの動きに、行政も、よし分かった、やろうという呼応した動きをつくれないと先に進めないということである。行政敵対型の市民活動が、言うだけで、結局何も作れない根本の原因は、この呼応した関係を創れないからである。
では、行政との呼応した関係をつくるにはどうしたらよいか。マチプロで考えると、
1.気心が知れている。お互いよく知っている。知ってる+信頼関係。
2.学生たちに頑張ってもらわないと、行政も困る。WIN・WINの関係。
3.実現できる計画であり、実績もあるので、一緒にやってみようと思える。提案の妥当性。
4.協議に参加していても苦にならない。居心地がいい。
これを原則化すると
1.信頼関係
2.WIN・WINの関係
3.提案内容の妥当性
4.居心地の良さ
4は簡単である。前向きな議論をする場にすればよい。それいいね。こうしたら。が溢れている場所である。
3は、現時点で提案内容が実現可能性が乏しくても、よいものに修正していくという許容性があれば、それでも良いであろう。
2は、行政側が、「助かるわあ」と思ってくれないと、行政側にとってのWINはつくれない。問題意識を行政側が持てるかどうかであるので、ここはぜひ頑張ってもらいたい。
1の信頼関係は、小さな成功体験を共有しながら、積み重ねていくしかないであろう。
要するに、大人同士の関係にならないと、市民と行政のが呼応した関係にはならないということである。今の若者は、相手の欠点をあげつらったり、批判ばかりすることは、今の若者は嫌いなので、子どものような大人たちよりは若者のほうが、これら条件をクリアできるのではないか。
若者政策は大人政策であるが、要するに、若者でさえできているのだから、大人も、しっかりとがんばりなさいといわれているようなものだろう。