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松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

☆地方議員と政策法務(市町村アカデミー)

2015-07-09 | 1.研究活動

 市町村アカデミーの研修会に参加した。

 市町村アカデミーは、もっぱら行政職員が対象であるが、議会がない月に、地方議員を対象とする研修会をやっている。今回は5日間コースのうち、私は「地方議会と政策条例」を担当した。

 市町村アカデミーは、市役所にいた時から来ているが、議員さんを対象とする講義は、実は今回初めて担当する。なぜなのだろうか。議員の研修と言えば、議会運営のようなものが中心であったため、政策や条例をテーマとする研修がもともと少なかった。あったとしても、一般的、抽象的に政策や条例を学ぶものが中心で、私のような実践的で実務的で、ワークショップ型の講義は、ニーズがなかったのではないか。

 ところが、最近、私は議員さんの研修を頼まれることが多くなったが、これはニーズの変化があって、地方議員にとっても、抽象論を越えて、実務的で実践的な政策や法務が求められてきたためではないだろうか。

 研修をやってみて、行政職員と議員との違いは、冗談を言って、受けるツボが違うことである。今回も、騒音課の話をしてみたが、みんなストレートに笑って、ちょっといい気持になった(行政職員の場合は、しらっとすることが多い。聞いてみると、笑っていいのか、遠慮して笑わないのだという)。普通の市民感覚で笑うのであるが、それだけ議員は市民性を持っているということなのだろう。

 逆にいうと、地方議員については、この市民性を基本に、理論的なことを習得する(研修する)ことが必要になるということである。地方議員と政策条例について、以前本を書いたが、今思うと、少し前に行き過ぎているのかもしれない。もっと、基礎・基本理論から組み立てるようなテキストが必要だったのだと思う。

 市町村アカデミーでは、受講生が当番になって、講師室まで講師を迎えに来るシステムがあるが、これは議員の研修ではないとのことだった。議員さんを大事に考え、遠慮している結果だと思う。それはそれでいいが、そのように考えると、私のように冗談ばかり言い、受講生とやり取りしながら行う講義には、ずいぶんと毛色が変わっているのかもしれない。

 いろいろあるかもしれないが、私にとっても(おそらく受講した議員さんにとっても)、気楽に、法務の基本を考える時間になったと思う。

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