松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆行政評価委員会・自分の財産だとしたらどうするかから考える(白岡市)

2023-01-26 | 励ます行政評価
 第4回の委員会があった。

 この日は、10年来の寒波が来るということで、どこでも挨拶は、「寒いですね」となった。埼玉県は、三浦半島と比べて、3度は低い。そのつもりで覚悟していったので、案外、大したことがなかった。天気がよかったせいかもしれない。

 この日は、総合運動公園維持管理費を取り上げた。公園とプール施設である。一つは委託で、もうひとつは指定管理である。
 一般的には、一緒に指定管理にしたら1+1=1,5くらいになるのではないかと考える。
 当然事務局も、考える。

 しかし、検討してみると、1+1=2.5になってしまうという結果だった。もともと、一体型管理の施設としてつくられていないというのがその理由である。特に、人件費の削減効果はなく、プラスを出そうとするとサービスの低下が懸念される。そのため、事故でも起こったら、目も当てられない。

 ネーミングライツも考えたが、義理で受けてくれるところはありかもしれないが、大した金額にならず、逆に市が担う部分の看板や表示の書き換えなど、費用がかさむということである。3年後に、引き受け手が変わって、また、さまざまなところの道案内表示等を変えることになると、むしろ支出が多くなる。

 まだまだ精査の余地はあるかもしれないが、誰もが考えることは、みんな考えるので、簡単に飛びつくわけにはいかない。

 そういう前提で、私の考え方は、従来型の発想で、費用抑制を考えても、もはや限界ではないか。後ろ向きではなく、これまでの発想を越える取り組みを研究してもらいたいというものである

 一つは、公園を管理の客体(費用がかかるもの)と考えるのではなく、価値(利益)を生む財産(不動産)と考えたらどうかというものである。分かりやすく言えば、自分の財産と考え、これを有効活用すると考える、別の知恵が出てくるというものである。

 ニューヨークのブライアント公園のようなもので、公園機能を維持していれば、あとは自由にビジネスをやってくださいと言って、貸し出すのである。管理費も助かるし、うまくいけば収入にもなる。ただ、これを役所だけ考えても難しいので、地元の金融機関等と連携しながら、「稼ぐための勉強会」を始めたらよい。そこから思わぬヒントが生まれてくるのではないか。

 もう一つは、アダプトプログラムの変型判で、ネーミングライツの小売りをやったらどうかというのもである。公園の一角や一施設にをネーミングライツの対象とするもので、これならば、公園内の看板の微修正で足りる(修正しなくてもいいかもしれない)。全体ならば、とても引き受けられないが、一部施設なら、引き受けられるという企業もあるだろう。

 要するに、これまでの発想にとどまっていたら、次の展開はない。ポイントは、発想の転換と市民や事業者の巻き込みである。

 こう考えると、いくらでもアイディアが出てくる。お金をかけず(お金を使わず)、市民サービスの維持でき、市民がもっと幸せに暮らせる知恵がいくらでも出てくると思う。

 これまでもそんな視点で提案をしてきて、それをさらに考える機会を創ったら、まちの人たちの暮らしもまちの評価もぐんと上がるのではないかと思っていたが、残念ながら、この委員会は、一定の役割をおえたということで、今期で終わってしまう。

 残念であるが、人生いろいろ。仕方がない。
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