松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆熟議の市長選挙・パブコメの結果が出る

2020-05-27 | 1.研究活動
 公開政策討論会条例のパブコメ結果がでた。

 見ると、1名からの意見提出で6項目にわたっている。パブコメについては、よく誤解されるが、多数決ではない。提案側が気がつかなかった視点やポイントがあれば、それをもとに再考するための制度である。したがって、多くの場合、ポジショントークになるか、あるいは細部の表現についての意見になる。

 今回のパブコメでは、この運営は、市民がやるが、「立候補者が、合意できる主催者が見つからなかったらどうなるのか」という質問は、この制度が、市民や候補者の高い意識に依拠している制度という難しさを表している。逆に言うと、そうした合意ができないような候補者は、制度から降りればよいし、その過程を明らかにする中で、それぞれの主張の是非を通して、市民が判断する機会をつくれば、それ自体も熟議の機会になる。

 今回の新型コロナウイルス問題でも明らかになったが、市民の自律が、さまざまな仕組みの前提になる。むろん、市民の手に負えない部分もたくさんあるから、それは政府の役割である。それぞれが、自らの責任領域で、存分に力を発揮することでしか、これから次々に起こってくるであろう難局には対応できない。

 私たち日本人は、潜在力を持っているので、その力を開花させる方法は、机上ではできないので、現実場面のなかで、実践しながら、力を蓄えていくしかない。その方法のひとつが、人々の前で、政策を語り、市民もそれに耳を傾ける、今回の仕組みである。いくら主権者教育と言葉で言っても進むものでないので、こうした実践を重畳的に積み重ねていく中で、私たちは、力をつけていくしかないであろう。

 実は、パブコメ期間終了後、毎日のように、新城市のパブコメのページを見ていた。4月の末に議会で説明したのは聞いていたので、連休明けくらいには、出るだろうと、毎日、朝、晩、HPをみていた。

 でもちっとも、出ないので、5月21日には、根負けして、見るのをやめてしまった。数日後、パブコメ結果が出てますよと教えてくれた人がいて、5月22日には出たことを知った。もうひと頑張りだった・・・。

 このパブコメが出るかどうか、1日2回、毎日のように見ている人は、私くらいだろうから気にすることはないが、別のテーマについて、私と同じように、市から出る情報を1日何回も確認している人もいるのではないか。そして、見るたびに、出てないことに、がっかりしていると、そのうち、不信に変わっていくのではないか。

 スピード感というと何か安っぽい。コロナの解除の演説では、安倍さんは、盛んにスピード感を言っていたが、意訳すると、市民の期待にできる限り、沿いながら仕事をすることだと思う。それは、そんなに難しいことではなく、向こう側に、じっと待っている人がいることをイメージしながら、それぞれの仕事をすれば、いいのだと思う。

 もし、ほかの緊急の用があって、手が回らないときもあるだろう。その時は、その事情をうまくを説明しながら、出せばよい。多くの人が、そうなのだと合点する。それでも、文句を言う人がいるかもしれないが、できないことはできないので、いくら言われたって仕方がない。結局、一人から言われるのが嫌で、何も説明しなくなるが、それは結局、少数のために、多数の人の期待を裏切ることになる。全部には応じられる訳はない、そういう割り切りも、必要である。

 ともかく、この条例案が議会に提案されたら、さまざまな角度から、議論されることを期待したい。

 写真は、サバ缶を使ったパスタ。私の料理は、ともかく早い。
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