(2010.2.9)
前回の続き。立法事実を中心に、ややくどい位にやった。条例作りは、総合格闘技で、頭だけでなく、手も足も使う。ほかの条例を集めて、ちょこちょこっと条文をつくることを覚えては駄目だからである。今回の研修生は、条例作りを指導する立場なので、私が考える「条例を作るとは何か」を自分なりの咀嚼して、原課を指導してもらいたいと思う。
笑い声の絶えない、愉快な演習だった。
(2010.2.3)
実際に条例をつくるという条例立案演習を手伝った。お断りすることが多く、恐縮しているが、今回は日程がうまくあった。幕張にある市町村アカデミーである。
今回の演習では、まず条例立案の基本を学び、そして実際の条例文を書いてみるという内容である。そこで、私の出番は、1週間のご無沙汰でしたという形での出没になる。受講生のほうは、10日間の研修日程で、この間、千葉に缶詰になることになる(土日は自宅に帰ってよいようだ。平日の夜は外出禁止らしい。もっとも、市町村アカデミー周辺は、外出といっても、犬の散歩にベストといった外出環境である)。
私の条例立案は、単に条文を書くということにはならない。なぜならば、実際には、そういう風には、条例を作らないからである。法制執務も、大切であるが、条例作りに占める割合では、全体の1割にも満たないからである。条例作りの大半は、調査、調整、仕組みづくりである。
今回は、「自動販売機の脇に回収容器を置く」という条文をめぐって、ワークショップをした。条文に書けば、あっという間に条例文は出来上がる。しかし、この条文をめぐって、膨大な調査、調整、仕組みづくりがあり、それが積み上がって、この一文が書けるというのを実践しながらやってみた。いつも言っている、条例作りは条文作りではないという意味が、実感としてよくわかったのではないか。
最近では、最後の報告は、車座のゼミ方式でやることが多いが、今回は、40数名の受講生が思い思いの立ち位置で、報告に参加するというスタイルになった。ここでも私は、従来型の講義や演習の仕方ができなくなってきた。地方分権で、役所の仕事ぶりが変わってくるが、同時に、研修の仕方も変わってくるのだろう。少なくとも、先生から一方的に教わるという方式は、まるで機関委任事務の時代風で、自治事務と法定受託事務の時代にふさわしいやり方とはいえないのだろう。
受講生には、教え子?やゼミ生?という人もいて、愉快だった。このゼミ生?は、教えたことをあっという間に吸収して、熊本市住民基本台帳閲覧規制条例を見事に解説していた。いろいろな研修で、この事例を使うが、はじめての経験だった。恐るべし、ゼミ生?である。
次回は、来週で、市民参加条例をつくることになる。また、がんばろう。
前回の続き。立法事実を中心に、ややくどい位にやった。条例作りは、総合格闘技で、頭だけでなく、手も足も使う。ほかの条例を集めて、ちょこちょこっと条文をつくることを覚えては駄目だからである。今回の研修生は、条例作りを指導する立場なので、私が考える「条例を作るとは何か」を自分なりの咀嚼して、原課を指導してもらいたいと思う。
笑い声の絶えない、愉快な演習だった。
(2010.2.3)
実際に条例をつくるという条例立案演習を手伝った。お断りすることが多く、恐縮しているが、今回は日程がうまくあった。幕張にある市町村アカデミーである。
今回の演習では、まず条例立案の基本を学び、そして実際の条例文を書いてみるという内容である。そこで、私の出番は、1週間のご無沙汰でしたという形での出没になる。受講生のほうは、10日間の研修日程で、この間、千葉に缶詰になることになる(土日は自宅に帰ってよいようだ。平日の夜は外出禁止らしい。もっとも、市町村アカデミー周辺は、外出といっても、犬の散歩にベストといった外出環境である)。
私の条例立案は、単に条文を書くということにはならない。なぜならば、実際には、そういう風には、条例を作らないからである。法制執務も、大切であるが、条例作りに占める割合では、全体の1割にも満たないからである。条例作りの大半は、調査、調整、仕組みづくりである。
今回は、「自動販売機の脇に回収容器を置く」という条文をめぐって、ワークショップをした。条文に書けば、あっという間に条例文は出来上がる。しかし、この条文をめぐって、膨大な調査、調整、仕組みづくりがあり、それが積み上がって、この一文が書けるというのを実践しながらやってみた。いつも言っている、条例作りは条文作りではないという意味が、実感としてよくわかったのではないか。
最近では、最後の報告は、車座のゼミ方式でやることが多いが、今回は、40数名の受講生が思い思いの立ち位置で、報告に参加するというスタイルになった。ここでも私は、従来型の講義や演習の仕方ができなくなってきた。地方分権で、役所の仕事ぶりが変わってくるが、同時に、研修の仕方も変わってくるのだろう。少なくとも、先生から一方的に教わるという方式は、まるで機関委任事務の時代風で、自治事務と法定受託事務の時代にふさわしいやり方とはいえないのだろう。
受講生には、教え子?やゼミ生?という人もいて、愉快だった。このゼミ生?は、教えたことをあっという間に吸収して、熊本市住民基本台帳閲覧規制条例を見事に解説していた。いろいろな研修で、この事例を使うが、はじめての経験だった。恐るべし、ゼミ生?である。
次回は、来週で、市民参加条例をつくることになる。また、がんばろう。
「みんなで楽しく、真剣に、話し合う、聞き合う」という、ポイントを押さえたコメントもガッテンで、やはり、ゼミ生?です。
また、どこかで見かけたら、声をかけてください。
おもしろいというのは、熊本では、有意義だという意味です!
みんなで楽しく、真剣に、話し合う、聞き合うということのおもしろさを教えていただきました。
日々の業務に追われて忘れかけていたことを思い出すことができました。
またいつか、お会いできるのを楽しみにしています♪
なお、同じ受講生の、ゼミ生?は、「おもしろい」を連発していました。「法務に興味を持った」ということでしょうか。
10日間という貴重な体験を大いに活かしてもらえればと思います。