「
結婚できない男」。
"結婚できない男は結婚した"
"やっぱり結婚できなかった"などと
具体的な映像を見せるのではなく、
その後を好きなように想像できる終わり方だった。
桑野さんの意識[一人がいい]が変化したことだけは確かで
一匹だった金魚も二匹並んで泳いでいたし、
夏美さんとの家の設計・模型も完成していた。
桑野さんの心に大切な人ができたということで
ハッピーエンドだった。
桑野さんと夏美さんの関係を無理なく描いたところが魅力だった。
主人公は偏屈と称されるが、周囲にも実在する、
愛すべき隣人の物語のように楽しんだ。
次の場面は女性の考えが対照的に表れていたように思う。
桑野氏の弟子、英治君と恋人の沙織さんが街を歩いている途中で、
ショーウィンドゥのウェディングドレスを見て立ち止まる沙織さん。
一方、
自分の家や大切な人との家を設計したことがない、
徹夜してやってみたができなかった、と言い、
せっかく"あなたのことが好きみたい"と気付いたにもかかわらず
住む家が作れないから結婚できないという桑野氏のヘリクツに対し、
「そんなの賃貸だっていいじゃんっ!」と言った夏美さん。
また、雷に打たれたような衝撃的な場面も。
急に胸が苦しいといって入院したお母さんが桑野さんに、
こんな時になっても思うのは、
やっぱりあなたが心配ということだったと告げる場面。
あなたに幸せになってもらいたいのよ、
私が居なくなったら、
本当の意味であなたのことを考えてくれる人はだれもいなくなるのよ・・・
・・・沁みました。
夏の日、人混みに流れていても目に入るよう、
駅の天井からぶら下げられた「結婚できない男」のポスターに遭遇。
こんなに毎週楽しみな番組になるとは思いも寄らなかった。
終わって残念だけれど、物語には満足、満足。