ことこと煮込んだマンマの味
ミネストローネというと、トマト(ケチャップ)味で酸味のあるスープだと思っていたので、実はあまり好きな料理ではなかったのだけれど。
細かく細かく丁寧に刻んだ野菜たちをよくよく炒め、ブロードでことことと煮込む。そして仕上げにジェノバソースを・・・・。 初めて食べた時、これがミネストローネなんだ!とちょっとカルチャーショックを受けたのです。
修業をしたリストランテで作っていたミネストローネは、私が抱いていたイメージとかなり違ったものでした。
入れる野菜に決まりはないけれど、たまねぎは必ず、あとは葉野菜(キャベツ・白菜・ほうれん草など)を1種類、芋類(ジャガイモ・かぼちゃ・サツマイモなど)を1種類、そしてにんにく、最低5種類の野菜と豆か穀物を入れること。
にんじんは小さく、芋は大きめにと野菜はきちんとそろえて切ること。
野菜のカドが自然にとれてくるくらい、ひたすらことこと煮ること。
トマト味が勝ちすぎないよう、加減に気をつけること。
最後に入れるのはあっさりとしたバジルソースで。
こだわっていないようでちょっとずつこだわりがあるんだと気が付いた小さな一皿。
野菜がたっぷりで、一年中おいしい。(I)
この項、家内の書いた原稿が残っていたので転記しました。
ミネストローネはプリモピアットですが、店内メニューでは前菜・アラカルトの項目に入れてあります。
何気なく作っていましたが、ブロード、トマトソースから作ることを考えると、まる一日かかる料理でした。簡単な一皿ですが、ご家庭ではなかなかできない料理かもしれません。