日々是迷走中

まったく同じ名前のブログがあるけど、gooのがあたしの。
自称永遠の八歳。
ただし他称、宇宙人。

母さんのはなし

2015-10-28 18:46:21 | 思い出
昔、母親の実家は石工だった、という話を書いたので、その頃のおはなしを。

大きな彫り物を頼まれたときは、人通りの少ない真夜中に、完成間近の石を大掛かりに運んで設置する。
母は、あるとき、徹夜で仕事をしている父親にお弁当を持っていってくれ、と頼まれたそうだ。
明け方四時過ぎあたりだろうか。
父親への弁当を持っていって、汗だらけの石工たちと挨拶を交わし、ねぎらいの言葉をかけてから家路についた。
女学校が始まる前に家に戻って、と、早足で歩いていた。
寒い時期で、時々、かじかむ手に息を吐きかけながら、少しうつむきかげんに歩いていた。
向うから、誰かが歩いてきたのと、すれ違った。
その瞬間。

バチコーーーン!!

と、頬に平手打ちをくらったのだそうだ。

何がなんだかわからず、あわてて振り返ったが、かの男性は、振り向きもせずすたすたと行ってしまったそうで。
もちろん、思い当たる人なんか、皆無。

今だったら、通り魔みたいなもんだろうか。
あれはいったい、なんだったんだろうねぇ、と、母が話していた。

あたしだったら、反撃してるなぁ、と、ふと思った。
少なくとも、口で。
「何すんの!!」くらいは。
でも、実際そんな目に遭ったら、母のように、ただ立ち尽くしているのかも、なぁ。



そんな母は、運動神経バツグンで、バスケ部に入っていた。
師範学校時代も、バスケは続けていたそうだ。
嫁に来て、そんなことにはとんと縁が無く過ごしていた、ある日。
りんご箱を運ぼう、という段になって、母、そこにあった自転車の荷台に箱を積み込み、さささ、っと乗ろう、として。

ずどで~~~ん!!
と、ひっくり返った!みんなの見てる前で。

あーあー、姉さん。
自転車に荷物を積んだら、後ろから足を回したら、ダメでしょ(;・∀・)

と言われて初めて気づいた、ってんだから。。。(-_-;)
おっちょこちょいにもほどがある。

だって。実用車のほうが、荷台が広くて箱をつけやすかったんだもん。

で、前に棒があるから、つい、後ろがけで乗った、のね。
やれやれ。。。。なまじ、運動神経に自信がある故の失敗、だな。

あたしのおっちょこちょいは、母譲りなんだな、やっぱし。。。

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
母さんの (tappe)
2015-10-28 19:54:03
思い出話、なんかこの年になってもホンワカしますね。
 それにしても「バチコーーーン!!」、一体何だったのでしょう。「ずどで~~~ん!!」、いずれもけがなくてよかったのですね。
 私が聞いた母の思い出話は、戦争中のこと。母は国防婦人会の班長とやらで、毎夜、火の見櫓に登り爆撃機が来ないか監視していたそうです。私は祖母が背負ったこおりの上に座り近在の山小屋に出かけていました。
 母は、毎夜、これでみんなとお別れかと思っていたそうで、遺言も書いていました。
 幸い高山は、爆撃の予告のビラがまかれただけで終戦となりましたが、そのビラを拾うのがとても楽しく走り回ったことを覚えています。
返信する
tappeさん、こんにちは~^^ (otikomi)
2015-10-29 16:11:33
「バチコーーーン」、ほんとに、なんだったんでしょうね???
加害者には、たぶん理由があるんでしょうけど、被害者には思い当たる何ものもない。
永遠のなぞですね(;´▽`lllA``)
「ずどで~~~ん!!」
まだ小学校にも上がってなかったんですけど、覚えてますね^^;
何やっとんじゃい、って感想でしたが。
母は免許を持っておりませんでした。そこが問題だった、のかもしれませんね(-_-;)
ま、怪我が無かったのが「話の種」としては、よかったかなぁ、と。
もし怪我してたりだと、さすがに思い出として無責任に笑えませんもので、ね^^;

お母様、凛々しかったんですね~^^
戦争は怖いです。あたしは戦争を知りませんけど、話にはよく聞きました。
大きく、歴史としてとらえられたものではなくて、個々の一般人が見て感じた戦争、のお話でしたが。
負けたほうは当然として、勝ったほうにも、被害や精神的なダメージはありますもの。
命をかけて、と、一言で言いますけど、生易しいものではなかったことは容易に想像できます。
たくさんの、命をささげた方々は、我が人生とひきかえに守った今の世の中を、どう見ておいでなのでしょうね。
ビラ拾い、子どもにとっては、単純に楽しいですよね^^;
大人はたぶん、困ってたんでしょうけども。^^
いつの日にか、地球上に戦争、というものが無くなって、子どもたちが「歴史として知る」だけの存在に、なってくれますように。(-人-)
一日もはやく。そう、願います。^^
返信する

コメントを投稿