日野市神明 kei's ピアノ教室 ブログ【エンジョイピアノ♪】

小さなお子さんは音楽で遊び耳を育てることから。アンサンブルで音楽がもっと好きに。ピアノが一生の友になるようお手伝いします

マレイ・ペライア リサイタル 2011

2011年11月06日 | コンサート、舞台
11月5日(土)、サントリーホール、ペライアのリサイタル。

音が綺麗だとは聞いていたけれどあれ程とは!!!

始まりはバッハ。

長年、個性的過ぎるグールドばかり聴いていた私には、
オーソドックスな解釈のペライアの演奏が逆にとても新鮮に感じられた。
バッハをあんなにやさしく、そしてきれいに弾くんだーと驚きもした。

知らず知らず、グールドの世界に洗脳されていたのかもしれない。
そして、私はピアノの響きというものをあまり聴いていなかったと反省もした。

何しろペライアは、ピアノの一音一音が素晴らしく響く。

続くプログラムも、
ペライアの音色は今まで聴いたピアニストの誰とも違う音だった。

いくら強音にしても濁りのない音。
特に高音域の輝きと抑制の効いた弱音の素晴らしさには驚いた。

あの弱音、左のペダルを使っているのかしらと思って背伸びして見たけれど、
足は動かない。へぇーーー!!!!
すごぃ。奇跡の弱音。


一方で後半のシューマンは、素晴らしいけれど解釈は一般的だし、
そう驚きもせず、と偉そうな感想を持ち。。。。

プログラム終盤ともなると、さすがのペライアも音が鈍ってきているようにも思えた。
彼の奇跡の音色は、やはり極地の集中力とコントロールを必要とするせいかな。


そしてアンコール。
ショパンの別れの曲は、てっきり間違えたんだと思い、
わー相当お疲れなんだ、とドキドキしてしまった。
会場の拍手も、ちょっと少なめ。

しかし、よくよく考えれば、ミスタッチという間違え方ではなかった。

あーーーっ!あれはナショナルエディション版だったんだー。
私の耳はパデレフスキ版で慣れているから。
あー、びっくりした、びっくりした。

そう言えば、

うちの発表会で姪がナショナルエディション版でノクターンを弾いて、
その違いに驚いたんだった。


もう一曲のエチュードは圧巻。
会場も満足したような拍手だった。

最後のシューベルトは、ただただ素晴らしかった。
あの場面であんなキラキラした高音と美音が出せるなんて。

シューベルトの慣れ親しんだアンプロンプチュであんなに感動するなんてね。



前半の3大Bとシューベルトの演奏にブラボーー!!!




プログラム

バッハ:フランス組曲 第5番 ト長調 BWV.816
ベートーヴェン :ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90
ブラームス:4つの小品 Op.119

シューマン:子供の情景 Op.15

ショパン:24の前奏曲より 第8番 嬰ヘ短調 Op.28
ショパン:マズルカ 第21番 嬰ハ短調 Op.30-4
ショパン:スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39

アンコール

ショパン:エチュードよりOp.10-3
ショパン:エチュードよりOp.10-4
シューベルト:アンプロンプチュOp.90-2




2週間前、同じホール同じような席でキーシン君を聴いていた。
そうでなければ、今回、もっと感動したかも。

やっぱりキーシンは特別だ。
と、また思ってしまう。。。。





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