ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

読売オンライン、同性愛の人生案内

2009-02-06 03:55:23 | Weblog
読売新聞のインターネットページ「YOMIURI ONLINE」に
人生相談のコーナー「人生案内」というのがあります。

時間があると良く見てしまうのですが、
先日同性愛の悩みが載ってたよと知らせがありました。

以下2つを写します。

ひとつめ・・・

「同性愛 親に話せない」
 20歳代女子学生。私は同性愛者です。現在大切な恋人がおり、一緒に住んでいます。もちろん両親は私が異性を愛せないことを知らず、単に友人と一緒に暮らしていると思っています。 

 この先もずっと男性と付き合う気はないし、結婚願望もありません。同性愛者であることは一部の友人にしか伝えていませんが、自分のことを恥ずかしいとは思っておりません。

 しかし、このまま特定の女性と暮らしていたら、両親が気付くのも時間の問題だと思います。一人娘なので、両親は恐らく大変なショックを受けることでしょう。私にとっての不安は、ただひとつ。両親のことなのです。

 私は自分に素直に生きていきたいです。でも、両親のことを考えると、そんな気持ちを押し殺して、好きでもない男性と家庭を持つべきなのでしょうか。この先、どう生きていけばいいのでしょうか。(東京・A子)

◇◇◇◇回 答◇◇◇◇◇◇◇◇
 同性愛者の子どもを持つ母親の取材をしたことがあります。彼女は、事実を知って大変な衝撃を受け、悩んだけれど、「子どもがしあわせなことが一番大事」との結論に至って、受け入れたと言いました。そして、自分の狭い価値観が壊れ、子どものおかげで、考えが自由になれたとも言いました。

 思いがけない事実を受容するには、時間がかかるかもしれません。でも、いずれはご両親は受け入れるでしょう。親の愛情とは、そういうものだと思います。
 いきなりよりは、だんだんと気がつき、なんとかしようとあがき、悩むというプロセスを経た方がいいと思います。悩むことは悪いことではありません。

 途中、葛藤(かっとう)はあるでしょうが、時間が解決すると信じて焦らないことです。親のために安易な妥協をして、好きでもない男性と結婚することは、相手の人もまた苦しめることになります。

 親の理解を得るには、あなたが、結婚せずとも自立して生き切ろうとしていること、女友だちとシアワセそうに暮らしていること、それが一番大事かと思います。

(久田 恵・作 家)2009年2月2日 読売新聞

良い答え方をしていただいたなあと感心します。
>親の理解を得るには、あなたが、結婚せずとも自立して生き切ろうとしていること、女友だちとシアワセそうに暮らしていること、それが一番大事

自分もそのとおりだと思います。

人と違う道を進むことを、親はとても心配するんですよね。
人と違うから大変じゃないか?子供の将来に不利益があるんじゃないか?と

生きる強さをみせることで、親の不安を払拭できるように努力していれば
ずいぶん安心されると思います。
こんな親孝行しか出来ないのですけど、結婚してもそれはそれで
際限なく不安はやってきますし、精一杯元気に生きていることをみせて
安心させるしかないかなって・・・

同性愛者の親への想い、悩みが良く現れている質問だったと思います。
自分もそうでしたが多くの当事者が、同じことを考えてきたのではないでしょいうか。


こんどは打って変わって、こんな回答をされる場合も・・

「同性に好意 私は異常か」
 19歳の女子学生。実は、今まで一度も男性を好きになったことがありません。小学生のころから、年上の女性に強いあこがれを持っていました。

 中学生の時は、姉の友達の女性でした。年上の女性に好意を持つことは誰にでもあると思うのですが、「自分は異常なのではないのか」という不安も少し感じます。この女性に関しては、彼女が結婚したら、そうした感情は少しずつ消えていきました。

 私は病気で高校生の時から通院しているのですが、今は主治医の女性の先生が好きです。いつも笑顔で話を聞いて下さいます。でも病気がもう少しで治るので、まもなく通院も終わってしまいます。先生に会えなくなるのがすごくつらいのです。こんな私は異常でしょうか。アドバイスをいただけたらうれしいです。(広島・A美)

◇◇◇◇回 答◇◇◇◇◇◇◇◇
 誰かを好きになるってすてきなことですよね。あなたは年上の女性に対して「カッコイイなあ」と思ったり、あんな風になりたいなあ、と自分の将来像をイメージして重ね合わせているのかもしれません。そして、その人があなたをありのまま受け入れてくれることで安心できるのでしょう。

 あなたは今、恋愛の予行演習をしているようにみえます。あこがれには強い葛藤(かっとう)はないでしょう。先生に会えなくてつらいなあ、と思いながら、あなたは心の中で「大丈夫、自分はちゃんとやっていける」とひそかな自信があるのではありませんか。そして、そのつらさを乗り切ることで少しずつ成長していく自分を予感しているはずです。男性との恋愛の前に心の準備をしているんですね。

 恋愛は楽しいときめきだけではなく、つらさや葛藤を生み、自分の心の問題点をも見せつけられるものです。それを受け入れ、相手とかかわることが人を成熟させてくれるものです。

 大人になるスタートをしたのだと思いながら、今のつらさを味わうことが将来への道へと続くはずです。

(海原 純子・心療内科医)2008年7月6日 読売新聞

このように同性愛のことを棚上げしてしまうアドバイス・・良く聞きます。

~同性に心が揺れることは思春期ではよくあること、異性との恋愛の前に準備をしているだけ~

同性愛は心の成長の問題?幼稚で大人になりきれてない精神?

こういったアドバイスを真に受けると、自己と向き合うことを棚上げしてしまうと思うのです。

質問の女性は同性愛を異常と思っているようですし
同性愛ではないか?と不安になっているのに気休めの回答のようで・・

心療内科の先生でもこのような意識の方は多いのでしょうか?
隠れて分からないかもしれませんが、同性愛が心を悩ましている原因という相談者は
相当数いるだろうと思うのですが。

今日は相反するふたつの人生案内の回答を紹介してみました。
みなさんは、どう読まれましたでしょうか。


YOMIURI ONLINE 人生案内
http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/shinshin/20090202-OYT8T00380

コメント
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