いざ志願!おひとりさま自衛隊 (文春文庫) 岡田 真理著
を読みましたΣ( ̄□ ̄;) 330頁 ★★★ 154冊目
普通のOLであった著者が派遣契約の合間に友人と飲んだ勢いで
自衛隊のホームページに目をつけて
「よっしゃアンタ自衛隊に入隊しなさいよ。
マッチョで頼りがいのあるオトコが沢山いるわよ。」
と友人を口説くものの、彼女は及び腰で、、、
「だったらアタシが入ってやろうじゃないのッ。」と息巻いて
自衛隊入隊を決意します。
ところが募集要項をよくよく見れば年齢制限26歳までという壁が。。
そんなことで諦めきれぬ岡田さんは更にそのページを手繰り
応募資格年齢18歳以上36歳未満の募集項目を発見します。
そこは予備自衛官補の募集欄でした。
予備自衛官補とは、平時は一般人として働いたり主婦をしていたり
していながら、いざ有事となり正規の自衛官が不足の事態に
陥った時の備えとして、その際は民間の中から予備自衛官が
自衛隊に変身、参集して国を守ったり、災害救助をしたり、
シンゴジラと戦ったりする・・・・(お約束:笑)というものです。
その予備自衛官というものには予備自衛官補という募集要項の
試験に選抜され、自衛隊基地での5日×10クールの訓練を
クリアした者だけがハレてなれるという、まあピンチの時に活躍する
正義役のヒーロー隊員のようなものなんですね。
(このシチュエーションに岡田さんはかなりカッコイイと
感じたらしい。。)
この本を読むまでこんな制度や役職があることは
知りませんでしたが、
彼女も同様で何の経験も基礎体力もないまま、ノリと根性と
崇高な使命感であれよあれよという間にキビシい予備自衛官訓練に
どっぷり突入です。
腕立て伏せ1回もできない岡田さんが、僕や大のオトコでも根をあげ、挫折必須の訓練をヒーヒー、ギャーギャーいいながらもこなしてゆき、何やら精神面でも、国を守ることとは?とか、
規律や訓練の必要性とは何か?とか
ずんずんと立派でしっかりとしたものに変わってゆきます。
軽妙でテンポのいい文章と一人言ブログ的な言葉使いはとても
読みやすく、時に笑いながらツッコむことが出来ました。
本書の説明部分は訓練や装備、施設の様子などの面白さや珍しさが
メインであり、その点は頑張って岡田さんは表現しているとは
思うのですが、このような内容を書こうとする本であれば、
むしろ表現形態は絵や図解に比重をおいたイラストエッセイや
コミックエッセイ的なもののほうがより読み手の興を高めるものと
思います。(写真は機密保持上NGですね。そのぐらいは承知)。
こち亀ばりの自衛隊装備図解や、駐屯地クラブ居酒屋メニューなど
見れたらもっといいなあ。。と思うような本でした。