幻想小説周辺の 覚書

写真付きで日記や趣味を書く

時事に意見 大直言 青山繁晴 百田尚樹

2022-08-29 15:15:00 | 時事に意見
「大直言」 青山繁晴 百田尚樹  208頁

今朝はJアラートにゾッとしましたね。
こんな緊張した時にレビューなんか書いてられるかっ!
マスコミの偏向報道とか、
脳内お花畑飲み込9条信者とか、
現実を直視しろっ!
と一人で憂国の志士熱が昂ってしまったよ。

で結果的に本日のニュースを見てもなんのことはない
扱う時間は多くなったもののテレビのスタンスは
もりそばかけそば問題と変わっとらん。
如何に今回のミサイルがやばかったか?解ってないまま
嬉しそうに的外れの解説。
現行の仕組みでは女性子供から役人、議員、自衛隊員まで
テレビで落下地点を祈るようになすすべも無く
待つしかないという情けなさ。
逃げる場所も隠れる場所もなければ打ち落とす術も無く
それどころか予測さえできぬ無力さ。

ということでじゃあ正しい情報を得るには
どうすればいいの?誰のことを聴けば良いのさ⁉
そんな時にこのお二人である。対談形式となっている。
一人は愛国の参議院議員、加計学園問題の証人喚問でも
自民党代表としてビーチ前川を木端微塵に論破したことでも
名を馳せた青山繁晴さん、
そしてベストセラー作家でありながら熱血で、
時に言動が物議をかもし出しながらも知らず読者の
血も熱くさせる百田尚樹さん、であります。

書籍も宜しいが本書対談の場所となったインターネット
動画配信の「虎ノ門ニュース」やラジオ、ニッポン放送
「ザボイス」などを聞いてみてほしい。
如何に世の中の真実とマスコミのエセプロパガンダとの
格差、諸相の違いをしみじみと実感することでしょう。

ちなみに本日の警報の丈夫な建物に避難、の意味は御存知か?
爆発や爆風じゃないのであります。影響半径が全く違う。
もしや万が一核が爆発したときの放射線を避けるためで
コンクリートの壁の後ろか地面の中なら助かる可能性が
ある。ということ。
ただその場合アメリカは黙っていないで即座に攻撃を
報復する、それを読んで北朝鮮はその時はサイバー攻撃や
大都市内へのテロを同時に多方面で仕掛けるから
むしろ僕らはそっちの方に備える必要があるってこと。
いつもよりも通勤やパソコンに気をつけて、注意深くする。
家族にも注意喚起しなきゃ。なのである。
ひょっとして今日にした意味もクソ記念日に合わせる
ためじゃなくて、小中学校の新学期開始日に合わせたんじゃ
ないのか?そんな深読みさえしたくなってしまいました
(*・x・)ノ~~~♪

映画レビュー アバウト タイム

2022-08-29 15:11:00 | 映画レビュー



 アバウト・タイム  
監督: リチャード・カーティス
挿入歌: About Time Theme
出演者: ドーナル・グリーソン; 
レイチェル・マクアダムス; ビル・ナイ; 
トム・ホランダー; マーゴット・ロビー

もうすぐ見放題終了映画 
ちょっと不安だったが開始15分で払拭されて
一気に観てしまった。
ヒロインのレイチェル•マクアダムスの存在が
主人公とっても観客にとってもとても大きく
彼女がそのぐらいの時間で登場するからだ。
要領の悪い主人公がある時父親から家系の男子には
時間を遡り過去に戻れる能力があることを伝えられる。
いわゆる、やり直し能力だ。
だが、この力は世界を変えるようなことに行使すると自分も世界も破滅する。だから 使う範囲は自分とその周りの人そこそこに限られる。
まるでドラえもんか藤子不二雄ワールドだ。
だがドラえもんでも実に良く出来ている方のドラえもんだ。 テレビ版じゃなく映画版、スタンドバイミードラえもんの実写版にしたらかくや、と言った風合いです。
見終わったモヤモヤすることなく、ああいい映画観たな、と安心して眠りにつけるような作品でした。



読書レビュー 「Team383」 中澤日菜子  

2022-08-27 05:18:23 | 書評 読書忘備録
「Team383」 中澤日菜子  259頁

平均年齢76.6歳のメンバーが繰り広げる痛快青春小説。
いや76歳だから青春 白秋 朱夏 玄冬の成語によれば痛快玄冬小説か。だが、玄冬とはいうものの「おらおら・・」や「死の島」ほどには老い寂れた雰囲気はない。

運転免許証返納や痴呆症や介護、といったネガティブな物語上のトラブルは発生するものの基本的には前向きで明日も頑張ろう、友達っていいな、家族って大事だな、という応援歌的な明るいメッセージ色に溢れている。

タイトルは5人の老人仲間の年齢を全て足したもの、これをチーム名として彼等(男子4人女子1人)はママチャリ8時間耐久レースに出場するのだ。
免許センターで運転免許返納に来た老人に網を張っているメンバー、これは。という人物として声をかけられ、一緒にママチャリレースに出よう、と主人公葉介、元タクシー運転手75歳が誘われる。
無理やり連れていかれた場所は小さな中華料理屋だった。
そこにはすでに派手な化粧と真っ赤なフレームの眼鏡のお婆ちゃん店主と、葉介と同じ手口で集められた3人の男性がいて
葉介が五人目の最後のメンバーなのだという。

個性豊かなメンバーに刺激され、チームに加わることになった葉介の日常は大きく変わり始める。
人生には3つの坂がある。数々の上り坂、下り坂を乗り越えて来た葉介に訪れた、人生最大のまさかという駄洒落のような転機。だが、これが実に楽しそうで羨ましくさえある。
何歳でも人は新しい世界を切り拓くことができる。
何歳でも人生は面白い!
これは作者の読者へのエールであると共に、自身への鼓舞でもあるのだろう。

ちなみに本書でのママチャリ8時間耐久レース。実際にも人気のイベントで各地で好評開催しているらしい。
そしてその最高峰が富士スピードウエイのレーシングコースでのレースなのだそうだ。
結構ガチでハードなレースを繰り広げているらしい。
人生あちこちに面白そうな目がころがっているものだ。。と感心してしまった。
どなたか一緒に僕と走ってみますか?


読書レビュー 東京すみっこごはん

2022-08-26 21:15:00 | 書評 読書忘備録
東京すみっこごはん (光文社文庫) 成田 名璃子著  344頁を読みました( ^ω^ ) 155冊目 ★★★★

衣食住とはよく言ったもので これらについて思いを巡らせると
自分や家族の誕生や入学、就職や結婚、死別などといった色々な
出来事の記憶が衣食住に紐ついて引出しを開けるように
出てくるものです。

この本でも「共同台所 すみっこごはん」での料理と、
そこに集まる人物達のドラマを通じて自分もその場所に
立ち会っているような暖かい気分になることができます。

商店街の路地の片隅にある「すみっこごはん」。
そこは店主がいるわけでもなく、そこに集まった人がくじ引きで
料理当番となり、材料費を集めて夕食を皆で食べるというシステム
です。
昔小料理屋だったらしい店内は古びてはいるものの大きくて
清潔なキッチンと手作りの風合いのいい大テーブルと椅子、
そして誰かが残していった丁寧で吹き出しコメント沢山の
イラスト付きのレシピノートがあります。

この店には、くじ引きで当たった人はこのレシピノートから
夕食のメニューを決めてなるべくレシピ通りに料理を
つくらなければならないといった幾つかのルールがあります。

連作で4つの短編でそれぞれすみっこごはんに集まるメンバーと
夕食のメニューをテーマに物語が語られ、常連さんたちの繋がりや
人間模様も徐々に読者に判ってくるという仕組みです。

メンバーの年代や境遇のばらけ具合が多彩で、
しかもドロドロしてないのは丁度良い感が高いですし、
一話毎に語り手を変えながらメンバー間の人間模様が
進んでゆくのは物語がマンネリ化しないので良い構成です。

一話目はいじめに悩む女子高生、
二話目は婚活に踏み切れない30前のOL、
三話目はこの店の憎めない憎まれ役?の初老のおじちゃんと
タイの研修生の話、として
夫々が悩んだりこだわったり、頑張ったりしていながら、
ここの料理とここの場所が少しだけ背中を押してくれる様子を
描いていきます。

食べる事も楽しいけど、作ることももっと楽しいですよ。
と本が語りかけてくれるような気がします。
引き続き続編を読みます。




読書レビュー 東京すみっこごはん2

2022-08-26 21:14:00 | 書評 読書忘備録
東京すみっこごはん 雷親父とオムライス 成田名璃子 328頁
を読みました(*ゝω・)ノ 156冊目 ★★★

すみっこごはんシリーズの二冊目。
一作目の唐揚げでは宮下奈都さん風の声優を目指す女友達同士の話。
二作目は筑前煮では奥さんに先立たれた孤独な頑固爺さんの話。
三作目はこの爺さんと優等生の小学生のオムライスをめぐる友情。
そして四作目は大規模開発に狙われたすみっこごはんの地上げの
危機に常連の世話焼きおばさんがシルバー探偵に扮して事件解決に
大活躍します。

このようにこの本ではみんなのすみっこごはんが地上げで消滅の
危機に陥ってしまいますが、そこはお約束。
安心してハラハラしながら?顛末を楽しめます。

成田さんのこれらのおはなしは、しっかりと手をかけて作られた
料理は人の心やこわばりをほぐし、家族や親友のように
親愛の情に人同士を包み込むことが出来るという基本的な理念が
底流に流れています。

この基本構造は実に大したもので、美味しんぼや食べ物小説も
殆ど全てこのテーゼとバリエーションで物語を成立させることが
できます。逆に半端にドラマや物語性を乗せようとすると微妙に
無理矢理感が気になってしまうのです。
今回もその点から言うとやや頑固爺さんのおはなしは盛り過ぎの
印象を受けてしまったのですが、それでも悪人も不幸になる人も
出てこない食べ物小説、というのはやはり心の何処かで強く
希求するものがあるんだなあ、としみじみ思うところがあるので
僕は好きな小説ですし更に続編を希望します。( ^ω^ )