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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
ご飯が炊けるまで遊ぶことにした。
さすがに覚えがいい。
すぐに負けるようになった。
セブンブリッジ、7並べ、神経衰弱、私は、すぐに負けてしまう。
特に神経衰弱などは、ひどいものだった。
透視術を使っているように思えたが、
そんな不正な手段を使うような子ではないので、
覚えが得意なのだろう。
というより、私がドン臭いのだ。
そうこうしているうちに、ご飯が炊けたので、
ハンバーグ・カレーを作ってやった。
「オッさん、ありがとう。こんな楽しい思いしたの、久しぶり」
健気なことを言う。
別に、私は大した事はしていない。
ただ、飯を作って、少し遊んでやっただけだ。
いや、相手にしてもらったという方が正確だろう。
最近では、3人の子供達も大きくなって、
私をあまり必要とはしなくなった。
小さい時には、公園やプールや遊園地に連れて行ってと、
休みのたびに請われたものだが、
この頃では、そこに居るのかとも言ってくれない。
コンピュータ・ゲームやテレビや漫画を、
もっぱら相手をしているようだ。
そんなわけで、子供と遊ぶのは懐かしく楽しい。
懐かしいという年でもないのだろうが、
私の存在感を、確認出来て充実した。
つづく