枯れたミリオンハート

枯れ始めていたミリオンハート（観葉植物）。

誕生日にもらったプレゼント。

葉は落ち、全部の茎が枯れている。

そうか、もうあれから７ヶ月が経ったのか。

早いな。

あの人がいなくなってから、もうしばらく経つ。

良き理解者だった。

その人は、一般的にいう、幸せを手にして暮らしている。



一方、私はというと・・・

そうだな。

中途半端に生きてる。

まだ中途半端。

一人で生きているわけじゃないけど、独りだ。

白が黒でないというくらいの意味しかないとわかっていても、

そう思ってしまう。



また疲れてきているな。

生きることに。

やらなきゃならんことはたくさんあるんだけど。



２７年生きてきた。

恋をして、結婚して、葬式して、お墓を買って、家を買って・・・

と、なんか一生かけてやるようなことを、数年でやってきた。

そう思ったら、気が抜けてしまったのだ。



できることから、やってきたつもりだったんだけどなぁ。

それでもまだ喪失感は拭いきれない。

亡き妻に完全に心をもっていかれた感じだ。

あの世とやらに。

そういや、ルパンを追いかける銭形のとっつぁんがクラリスに言ってたな。

名ゼリフ。

「やつはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です。」

まさにそれだ。



一秒一秒、心に降り積もる、時間という重み。

そつなくこなす。

だがそれが私をある限界へと制約し続ける。



なんだかな。

大きなものを、そして多くのものを失いすぎた。

２７歳。



どうやら枯れてるのはミリオンハートだけではなさそうだ。



まぁいい。



とにかく準備を進めよう。