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シリーズ平成の本音―「民間議員」による「国民会議」って変でしょう!?

2016-04-02 | Weblog
シリーズ平成の本音―「民間議員」による「国民会議」って変でしょう!?
10月29日、政府は第1回「一億総活躍国民会議」を開催し、官邸HPで公表した。議長は安倍首相で、議長代理の一億総活躍担当大臣以下12人の閣僚と15人の‘民間議員’と報道されている有識者から構成されている。
一億総活躍担当大臣については、既に女性活躍担当や地方創生担当相の他、行政各部を担当する大臣が居るのに何をするのかなど不評だが、ネーミングに至ってはうさん臭くもある。
「一億総活躍国民会議」と発表され、有識者が‘民間議員’と報じられているが、‘議員’と言えば、通常選挙で国民により選ばれた国会議員や地方議員として広く使われている。しかしこの‘民間議員’と称される人たちは、それぞれ一定の分野で知られている方々ではあるが、政府が任意に選び、指名した人々であり、国民に選ばれた者でもなく、また識者として国民をどれだけ代表出来るのかなど、選ばれた基準もない。
それを「国民会議」などと公式に発表することは、国民の代議員である国会議員や国会自体を軽視するものであり、政府直轄の第2国会でも作ろうとでも言うのだろうか。
他方で「環太平洋パートナーシップ(TPP)」協定が大筋合意され、農産物だけでなく日本の針路に大きな影響を与える国際取り決めでありながら、臨時国会を開催せず、国民に合意内容を正式に知らせ、審議を通じ理解を得る努力もしてないのに、国会の外で訳の分からない「国民会議」を開催しており、何ともうさん臭い。それが、政府発表されるまま報道されているのも不思議だ。
政府には多数の審議会や委員会、そして最近はやりの有識者会議などがあるが、官邸主導の経済諮問会議などについて指名された参加者が‘民間議員’と報道されるようになっており、国民の間に誤解が生まれている。このような不適正なネーミングは好ましくない以上に、如何にもうさん臭い。
例えば最近でも、沖縄県辺野古沖合への米軍基地移設に関連し、防衛省に‘辺野古環境監視委員会’があり、辺野古沖への軍用空港移設の環境への影響を監視することになっているが、3人の委員が‘移設関連業者から総額1,100万円の寄付を受け取っていた’とされており、委員選任における公正さ、適正さが疑問視されている。政府関連の審議会、委員会の全てが同じとは言えないが、改めて審議会、委員会の委員の適性や検討内容の信ぴょう性、公平性が問われることになりそうだ。
また経済諮問会議や「一億総活躍国民会議」等で、政府により指名された民間委員を‘民間議員’などと呼称することは適性を欠くが、もし‘民間議員’と呼称し続けるのであれば、国会議員同様、資産の公開や関連業者との関係などが公表されるべきではなかろうか。
(2015.11.2.)(All Rights Reserved.)

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