シリーズ平成の「変」-議員の世襲制限?小泉バッシングの「変」
ずるずると先延ばしされて来ている衆議院解散・総選挙も、首相が決断しようとしまいと任期切れまで4ヶ月余に迫り、じりじりと現実味を帯びて来ている。その中で、党公認候補選びが進んでおり、世襲議員を最も多く抱えている自民党から「世襲制限論」が出ている。
ところが閣僚からも「大正13年からずっと議席を頂いて来た」との不満が噴出しており、どうも本気ではなさそうだ。
どうもその真意は、小泉元首相が「反改革」、「放漫財政・反財政健全化」を鮮明にしている麻生政権に不快感を表明していることへの牽制、あてつけにあるのではないか。小泉元首相は今期で引退し、同選挙区を二男に継がせる意向を明らかにしており、公認問題が微妙な段階にある。そこで党選対とすると「世襲制限論」を持ち出して口を封じに掛かっている色彩が強そうだ。衆議院で自民党議員の3割以上が世襲議員であり、世襲を制限することが世論の大勢となっても、制限すれば影響も大きく、実現はなかなか困難であろう。本来であれば「大正13年からずっと議席」を世襲しているという特権的な議員一族を制限することこそが問われているのであろう。
議員の子供の立候補自体を禁じることは、憲法上も、また人材の確保等の面で適切ではない。しかし、「同選挙区からの親族の立候補禁止」は英国などでも実施されており、公平と人材確保双方の観点から望ましいのであろう。
他方、自民党が実施している議員公認の「70歳定年制」は「長寿国日本」としては過早な年齢差別であると共に、平均寿命が83歳前後となっている現在、個人差はあろうが、公認時点で75歳前後であっても問題はなさそうであり、後は有権者の判断に任せるべきなのであろう。(09.04.) (Copy Right Reserved.)
ずるずると先延ばしされて来ている衆議院解散・総選挙も、首相が決断しようとしまいと任期切れまで4ヶ月余に迫り、じりじりと現実味を帯びて来ている。その中で、党公認候補選びが進んでおり、世襲議員を最も多く抱えている自民党から「世襲制限論」が出ている。
ところが閣僚からも「大正13年からずっと議席を頂いて来た」との不満が噴出しており、どうも本気ではなさそうだ。
どうもその真意は、小泉元首相が「反改革」、「放漫財政・反財政健全化」を鮮明にしている麻生政権に不快感を表明していることへの牽制、あてつけにあるのではないか。小泉元首相は今期で引退し、同選挙区を二男に継がせる意向を明らかにしており、公認問題が微妙な段階にある。そこで党選対とすると「世襲制限論」を持ち出して口を封じに掛かっている色彩が強そうだ。衆議院で自民党議員の3割以上が世襲議員であり、世襲を制限することが世論の大勢となっても、制限すれば影響も大きく、実現はなかなか困難であろう。本来であれば「大正13年からずっと議席」を世襲しているという特権的な議員一族を制限することこそが問われているのであろう。
議員の子供の立候補自体を禁じることは、憲法上も、また人材の確保等の面で適切ではない。しかし、「同選挙区からの親族の立候補禁止」は英国などでも実施されており、公平と人材確保双方の観点から望ましいのであろう。
他方、自民党が実施している議員公認の「70歳定年制」は「長寿国日本」としては過早な年齢差別であると共に、平均寿命が83歳前後となっている現在、個人差はあろうが、公認時点で75歳前後であっても問題はなさそうであり、後は有権者の判断に任せるべきなのであろう。(09.04.) (Copy Right Reserved.)