■韓国映画「毒親(ドクチン)」 予告
2022年の韓国映画
模範生とされる女子高校生が集団自殺した事件を軸に、
過干渉の親子関係をを描く、韓国の新鋭キム監督のデビュー作。
はたして、親は子の心をどこまで理解できているのか?
物語の背景や鍵として描かれているのは、親には理解できない子供たちの心。
子どもに激しい愛情を注ぐ母親と一身に浴びる娘が描かれている。
映画『同じ下着を着るふたりの女』では中年シングルマザーの母親と20代の娘の、
暴力と依存の悪循環に陥った親子関係を描いた韓国の新鋭キム・スイン監督が描く、
現代韓国の母娘の姿とは?
日本でも近年、過干渉や暴言・暴力などで子どもを思い通りに支配しようとする
“毒になる親”=「毒親」や、子供が親を選べない状況を指す「親ガチャ」
といったキーワードが注目を集める一方で、
2022年には“良い母親”になりきれない女性たちの葛藤を明らかにした書籍
「母親になって後悔してる」がヒットするなど、いま、改めて親子関係に起因する
様々な困難や苦悩を捉え直す動きが、社会的なイシューとなっている。
(Webより抜粋)
■韓国映画「毒親(ドクチン)」
この映画も「私たちの愛が香りとして残る時」に続いて
「コリアン・シネマ・ウィーク2023」に応募して観ました。
韓国映画はこういった社会問題を突いた作品が多いのですが、
この作品も社会は豊かになったけれど、子供の幸せ(親の幸せ?)を願って良い学校へ行かせたい、
良い会社へ就職させたいたいという親の勝手な欲望が子への過干渉から始まって
何もかも自分の思い通りにしようとする様が狂気じみていて怖かったです。
息が詰まりそうな毎日にうつ病まで患っていることすら知らず、
「私が産んだんだから私のものよ」というセリフがまさに支配している状況で、
自分のことを一番わかっていなくて、子供のことも一番わかっていなくて
担任や警察に怒りをぶつける母親が醜くも思えました。
自殺の原因を究明する刑事たちが捜査を続けて、次第に見えてきたこの親子の関係に
ぞっとしてしまいます。
子供に自由な意思は与えられず、ただ自分の思うとおりに子供を操りたい親にすぎません。
事あれば「あなたを愛しているからよ」のひと言で・・・。
そんな母親に限界を感じて自ら命を絶ってしまった子供の本心がとても辛い作品でした。
どんな親であれ自分の親で「あんな親でも生きていてほしい」と願う子の心が痛々しいです。
親を殺すか、自分が死ぬか?究極の選択を追い詰められて死んでしまった娘。
もっと広くこの映画が知れたら良いのにと思ってしまいました。
■STORY
学校で模範とされた彼女がなぜ死んだのか。
警察は自殺と断定するが、ユリの母親ヘヨンはそれを認めず、
さらにユリの友人イェナと担任教師のギボムが娘の殺人に関わったと主張し2人を告訴する。
以来、捜査は難航するが、次第に意外な事実が明らかになっていく…。
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