自民党の青木幹雄前参院議員会長(75)が、体調不良を理由に夏の参院選島根選挙区(改選数1)への出馬を断念し、政界から引退する意向を固めた。
自民党島根県連が15日、明らかにした。10年以上にわたり「参院のドン」として君臨した青木氏の引退は自民党型派閥政治の終(しゅう)焉(えん)を象徴しており、世代交代はさらに加速しそうだ。
県連幹部らによると、青木氏は13日、島根県内でミニ集会中に突然ろれつが回らなくなり、出雲市内の病院に入院、軽い脳梗塞(こうそく)と診断された。青木氏は14日夕、病院で県連幹部に「体力的に参院選を戦う自信がない。残念だけど無理だわな…」と出馬を断念する旨を伝えたという。
15日午前に松江市内で開かれた事務所開きでは、青木氏に代わり、長男で秘書の一彦氏(49)が事情を説明し、「これ以上戦い続けることは皆さんにご迷惑をかけることになるので断念した。おわび申し上げたい」と語った。後継候補として一彦氏の名が挙がるが、一彦氏は記者団に「私は何も言う立場にない」と述べただけだった。