“破格”待遇で就職決まり帰国 チリ事故唯一のボリビア人
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【コピアポ共同】チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故で、地下約700メートルからカプセルで救出された作業員33人のうち、唯一のボリビア人のカルロス・ママニさん(24)が18日、同国のモラレス大統領の勧めを受け入れて帰国し、月給千ドル(約8万1千円)という“破格”の待遇で国営石油会社に就職することが決まった。チリ国営テレビなどが報じた。
月給額は南米の最貧国ボリビアの最低賃金の10倍に相当する。ママニさんは大統領との会見後、記者団に「本当にありがたく思う。こうしたこと(待遇)は想像していなかった」と話した。
ママニさんは前日の17日夜、妻子と共にコピアポを離れ、ボリビアの主要都市ラパスに移った。チリに戻ることはないという。
ラパス生まれのママニさんは、出稼ぎ先のチリ北部の農場でボリビア出身の妻と出会い結婚、1女に恵まれた。事故当時、鉱山で働いていたボリビア人はママニさんと妻の父の2人だけで、今月13日の救出後、コピアポを訪れたモラレス大統領が祖国での就職を持ち掛けていた。