人里に入り込んで暴れるクマの話題が連日後を絶たないが、今度は覚せい剤を所持した、こちらもかなり危ない“くま”が出た。
しかも捕まったのは国立大出の弁護士センセイ。事務所のHPで覚せい剤専門の“プロ”をうたい、名前も大PRしていただけに、よけい始末が悪い。
大阪府警浪速署によると、16日午後3時ごろ、大阪市浪速区大国の路上で、府警のパトカーが不審な乗用車を発見。運転席にいた奈良県大淀町の暴力団組員の男(38)に、職務質問したところトラブルとなった。
約30分後に登場したのが弁護士の久万(くま)容疑者。署員がさらに職務質問しようとしたが、約2時間半にわたり2人とも拒否し続けた。そして午後5時50分ごろになり、組員の運転する車で2人はその場から逃走を図った。
署員が追跡したところ、車は信号無視を繰り返して約10分間走り続け、約5キロ北の同市梅田で止まったため、道交法違反(信号無視)容疑で組員を現行犯逮捕した。
そこで同乗していた久万容疑者の所持品も調べたところ、かばんの中から小分けした覚せい剤6袋が見つかった。
久万容疑者は、覚せい剤などの薬物関連事件を数多く手掛けており、同署によると「一緒にいた男は自分の客で、男が封筒をかばんに入れてきた。封筒の中身が覚せい剤であることは知っていた。預かったものだ」と供述しているという。久万容疑者の尿からは、覚せい剤の反応は出ていない。
久万容疑者は事務所のHPに、「様々な弁護活動を中心に、現在刑事事件の第一人者に至る。関西では『覚醒剤の久万』という異名を持っています」(原文)「覚せい剤は持っているだけで処罰されます」(原文)などと記載していた。
過去に久万容疑者は、利害が対立する当事者双方の弁護依頼を受けたなどとして、大阪弁護士会から数回の懲戒処分を受けている。
全国弁護士大観(法律新聞社発行)によると、久万容疑者は京都大法学部卒となっている。