家と家の間の
舗装していないこの小路が
Cocoさんはお気に入りです。
通りかかると必ず、入ろうとします。
今日もいつものように
小路の方へと曲がろうとしましたが
今日は、すぐ脇の家の樹木を伐採中。
切った木の枝が、狭い通路に散乱しています。
今日は別の道を通りませんか。
「いいえ。
私は何が何でも
この道を行きます！」
Cocoさんは、いつものように
頑固者です。
やむなく、
作業中のはしごの後ろを通り抜けて
大きな通りへと向かったのでした。
そういえばCocoさんは家の中でも
「なんでわざわざ…」と思える場所を
むりやり通ろうとすることがあります。
戸棚の前で私が作業中には
戸棚と私の間の狭い場所を
無理やりすり抜けていきます。
しかも、何度も
回ります。
さんざん私の足を踏んでいますよ。
通りにくい所をわざわざ通るのは
もしかしたら何かの
修行のためなのでしょうか。
若い時の苦労は、買ってでもするつもりなのかもしれません。
しかし、
低い位置にモクレンが咲いているので
その下に入ってくれればいい写真が撮れるのに
そういう苦労は、買ってくれないCocoさん。
「せっかく広い道なのに
わざわざその花の下を通るのはいやです」
と言い張ります。
なんて自分勝手なのでしょう。
さらに少し進むと
今度は広い道に、一羽のカラスが陣取っていました。
私はカラスが嫌いです。
近くを歩くのも怖いですが、あなたはどうですか。
あなたもやっぱりそうですか！
さっきまでは全く気が合いませんでしたが
ここにきて初めて
意見が一致しましたね。
それでは少し遠回りになりますが
カラスを避けて
別の道を通って帰りましょう。
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