Cocoさんは、自慢の大きな耳で
人間には聞こえないいろいろな音を
聞くことができるようです。
おもちゃを背中の下に敷いて
仰向けになって、くねくねする遊びの途中
すっかり、おさるのおもちゃが体から離れても
平気でいつまでも、くねくねしつづけているのは
「Cocoさん。すてき～。かっこいい～」という
おさるの声が、聞こえたからです。
サルがさるのも、
気づいていないのです。
ぼんやり座っているのに
突然、はっとしたように振り向くのも
誰かが呼ぶのが聞こえたのでしょうか。
あるいは、これから呼ばれるかもしれない、と思って
あらかじめ、振り向いておいたのかもしれません。
予想は、よそう。
散歩の途中、
後ろから何かの音が、聞こえてきます。
いや、こんなところで
そんなものが聞こえるはずがない・・・と
一度は思ったのですが
覗いてみれば
小人人形たちがコンサートを開いています。
五人いるのに、誰もいないと
誤認していました。
おやおや。
前方に寝そべっているわんこ。
まったく動かないおかげで
こんなに近づけるCocoさんです。
「犬は居ぬ、と思いなさい」とでも
テレパシーで
聞こえてきたのでしょうか。
植木鉢の端には
オーバーオールを着たアヒルがいます。
空を飛ぶ気満々のようなので
アヒルじゃなくて、カモかも。
これがほんとの
カモフラージュ。
公園では、奥に生えている木に
涼んでいきなさい、と
声をかけられたようです。
Cocoさんが、ずんずん入って行ってしまうのは
そんなことを言った
木のせい？
言われたと思ったのは
気のせい？
もしくは、呼んでいるのは
Cocoさんにしか見えない
木の精？
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