死期を悟ったデリダが妻に頼んだ。
「わたしを埋葬するときは、服を着せないでおくれ。わたしは、どこへ行くかは分かっている。そこでは衣服なんか必要はないだろう」
デリダが亡くなり、妻は彼のいった通りに埋葬した。
数日後のある晩、未亡人がベッドへ向かおうとしたとき、窓にデリダの幽霊が現れこういった。
「『グラマトロジーについて』を用意してくれないか。同業者が知りたがってね」
フーコーが、死期がが近いことを悟り、バルトを枕元に呼んでいった。
「ロラン、君には本当に済まないことをした。君は本当に私に尽くしてくれた。
でも、実は、学生と秘書と浮気したことがあるんだ」
「知ってましたよ。そんな理由でわたしがミシェルに毒を盛ったたとお思いで?」