「朝日新聞、寄付してくれる?文句言う前にまず、出してくれないと。2億円くらい出してください」。大阪市の橋下徹市長(大阪維新の会代表)は、29日からスタートした市を南北に貫くメーンストリートの御堂筋などをライトアップする「大阪・光の響宴2015」の開宴式に出席した後に記者団の取材に応じ、基金不足が指摘されている同イベントを実施するための“費用負担”を朝日新聞に求めるジョークを飛ばした。
光をモチーフとしたプログラムを府内各地で実施する同イベント。最も注目が集まるのが、ギネス世界記録にも登録された御堂筋の街路樹を発光ダイオード(LED)で彩る「御堂筋イルミネーション」だ。
橋下氏が知事時代の平成20年に打ち出した肝いり行事で、今年はライトアップされる距離が北側に1キロ延び、繁華街のキタからミナミまでの4キロがつながった。橋下氏は開始当時を振り返り、「まさか梅田から難波までがイルミネーションでつながるイベントになるなんて当時は誰も想像していなかった。退任前に実現できて本当にうれしい」と話し、感慨にふけった。
一方で、イベントを実施するための基金不足が指摘されており、過去に朝日新聞が紙面で指摘。この日も朝日新聞記者から財源について問われた橋下氏は、「文句を書こうと必死。文句記事ばかり書いて。みんな一生懸命やっているんだから、前向きな記事にして」と注文をつけた。
加えて同記者に対して、「2億円ぐらい出して。それならすぐにできる。社長に言っておいてください」と冗談めかして要求。去り際にも隣にいた松井一郎知事に「朝日新聞税を作ってください」と笑顔で語りかけるなど、最後まで“舌好調”だった。