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加計学園問題でも参考人として証言した「政商」原英史氏の名前ががぜんクローズアップされてきました。
原氏は1989年に旧通産省に入省して、渡辺喜美行革担当相の補佐官などを経て経産省を退職した人物です。
国家戦略特区には、制度設計から携わり、ネット番組や著書で規制改革の必要性を訴えてきました。
そして、安倍首相の大学時代の「腹心の友」加計理事長だけを特別扱いにするために、加計学園が獣医学部を作ろうとしていた愛媛県今治市が国際戦略特区に選ばれたのではないか、という疑惑がある加計学園問題では、国会に政府参考人として出席し、
「『加計ありき』は全くの虚構」
などと安倍政権と国際戦略特区制度を擁護した人物です。
その原氏が、国家戦略特区の審査を担う民間委員として申請団体を指南し、委員の協力会社がコンサルタント料を得ていた問題が浮上しました。
またも国際戦略特区制度の信頼をゆがめかねない「規制緩和ビジネス」。
特区ワーキンググループ(WG)の原英史座長代理は協力会社と無関係だと強調するが、団体関係者は両者を同一視し、特区認定を期待していたというのです。
そして、原氏が指南した規制緩和提案を審査した2015年10月のヒアリングが隠されていた!ことを2019年6月14日に内閣府が認めたのです!
内閣府や水産庁はこれまで
「記録がない」
などと説明していましたが、一転して隠蔽を認めたわけです。
そもそも、国際戦略特区とは既存の規制をしないで特別に許してしまうという特別扱いを認める制度ですから、公平性・透明性・公開性が大原則になります。
それが首相のお友達が特別扱いを受けたり、審査する人が指導料という名のリベートをもらっていて、政府がその会議を隠ぺいしたりしたら、もう不正の温床そのものです。
原氏個人の問題にとどまらず、まさに安倍政権の体質がもろに出た事件です。参院選で懲らしめないとほんとに日本がダメになります。
小泉政権以来、規制緩和というだけで何かいいもののように扱われていますが、製薬の審査や輸入食品の審査など、国民の生命・健康・安全を守る制度は全部「規制」です。
規制は合理的で必要だから規制されているものの方が勿論多数なのです。
ただただ、規制緩和をすればいいというものではないし、それが首相のお友達や委員にお金を払った人が優遇されるために使われていたら、もう全体主義国家以下なのです。
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毎日新聞2019年6月14日 15時03分(最終更新 6月14日 22時32分)
内閣府が14日の野党の聞き取りに対して説明した。内閣府などによると、15年4~6月に提案された真珠養殖の規制緩和を巡り、同10月ごろに提案者、水産庁の順にヒアリングを開催。民間委員では少なくとも八田達夫WG座長(大阪大名誉教授)と原氏が出席した。
最終的に八田氏が2件の開催を「非公開扱い」とする措置を決め、内閣府は正式なヒアリング開催の際に義務づけられる議事要旨や議事録を作成しなかった。内閣府が13日に事情を聴いたところ、八田、原両氏は提案者の真珠販売会社から「秘密保持」を強く要請されたと説明したという。
水産庁は13日の野党の聞き取りに「当時の担当課長は『記憶にない』と言っている」としていたが、14日は「時期や日付は分からないが、指摘を受けてWG委員に説明した」と前言を翻した。内閣府は「今回の提案者はとりわけ公開を懸念していた」と例外的な扱いを強調。「2件は個別の情報収集だった」などとする一方、「(ヒアリングかどうかは)定義の問題かもしれない」とも語った。
2件の1年後にあたる16年9月7日のヒアリングの議事要旨によると、出席者が「(前年)10月のヒアリング」「前回のWG」と発言するなど、2件の開催を前提に議論していた。
今回の提案では、原氏と原氏が協力する「特区ビジネスコンサルティング」が提案者を指南していた。野党からは、WG委員の判断で完全に「非公開扱い」とされた規制緩和案件が他にもあるのではないか、と疑う声が相次いだ。
この問題を巡る当初の毎日新聞の取材に対して、内閣府は「開催は確認できない」、水産庁は「内閣府に聞いてほしい」と回答。13日の野党の聞き取りでも、内閣府は「記録がなく、確認できない」などと繰り返していた。【杉本修作、向畑泰司】
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「愛媛・女子大生誤認逮捕 手記公開で分かったずさん捜査の中身」 産経新聞8月13日の記事です。「県警本部長は謝罪に追い込まれた。」としていますが、ろくに捜査もせずに実名報道をさせた責任が「謝罪」で済むのでしょうか。
「謝って済むなら警察はいらない」よく聞いた言葉です。
ネットで見ていたら、愛媛県警は15年前にでっちあげと暴言尋問をしていました。
2004年11月8日にその事件は起きました。
以下、ジャーナリスト・ノンフィクション作家 柳原三佳氏の「 柳原三佳のジャーナリストEye Vol.5」より。(原文中の「〇〇少年」を「少年」としています。)
この事故は、2004年、愛媛県松山市の三叉路交差点で発生しました。
250ccのスクーターに乗っていて足などを骨折するなどの重傷を負った少年(事故当時16歳)は、当初から、
「自分は右折するため足をついて止まっていただけ。前には右折待ちの車が停止していたが、その車が右折した直後、前から白いもの(白バイ)がぶつかってきた」
と主張していました。ところが、その証言は無視され、一時は「保護観察処分」(有罪)を言い渡されてしまったのです。
この処分に納得できなかった少年の両親は、2週間以内に高松高裁に抗告の手続きをとり、その訴えを理解した高裁は、再び松山の家庭裁判所に事件を差し戻し。結果的に、松山家裁は、
「警察官等捜査関係者作成の供述調書のみに基づいて非行事実を認定することは、少年側に、裁判所の中立性ないし公正さに対する疑念を抱かせかねないから、原裁判所の審判手続きは、手続きの適正さを著しく欠いており、原決定には、決定に影響を及ぼす法令の違反があるといわざるを得ない」
と警察捜査を厳しく批判した上で、少年の処分(有罪)を取り消していました。
一方的に容疑者扱いされ、苦痛を受けた少年は、その後、白バイ隊員と愛媛県、国を相手に、慰謝料など約350万円を求めて国家賠償請求訴訟を起こしました。
一方、訴えられた愛媛県や国は、「白バイ隊員には過失はなかった」と主張し、逆に山本少年側に治療費などを求めて反訴。双方の言い分は真っ向から対立したまま、この裁判は続いていたのでした。
事故車の破損状況をみれば、白バイがどれほどの衝撃をスクーターに与えたのかがよくわかるでしょう。少年が乗っていたスクーターのフロントフォークは折れ、タイヤは完全に外れています。もし、ほんの少しでも衝突箇所がずれていたら、最悪の結果になっていたかもしれません。
実は、この事故には、一部始終を目撃していた人がいました。現場のすぐ前にある青果店の中にいた店主は、テレビのインタビューにも名前と顔を公表して、次のようにはっきりと証言していました。
「白バイのサイレンがなったので、店の前に出てみると、交差点の中央に右折しようとしている車が1台止まっていました。で、その後ろに単車(スクーター)が走ってきて止まったんです。白バイが赤ランプを点滅させて走ってきているのに、前の車は急に右折していった。その直後、取り残された単車に白バイがすごい勢いで衝突。単車は人が乗ったまま相当後ろへ飛ばされ、白バイの運転者は宙を飛んで進行方向へ落下しました。衝突前ですか? 単車の少年は足をついて止まってましたよ。それは間違いありません」
この証言は、警察、検察の調書にもはっきり記されていました。
ところが、愛媛県警は少年が停止していたことは認めようとせず、あくまでも右折中に白バイにぶつかったという事故状況を作り上げたのです。
後でわかったことですが、愛媛県警は実況見分調書の「総括捜査報告書」の中に、目撃者の商店主と少年の家族は『仕事を通じて面識がある』と虚偽の記載をし、その上で、『目撃者の供述の信憑性は乏しい』とまで書いていたのです。
私・柳原三佳は、数多くの交通事件を取材してきましたが、捜査報告書にここまであからさまな虚偽を記載されたケースも珍しいでしょう。
(以上、引用。)
証言を否定するために事実関係を捏造する。警察にとっては朝飯前のことなんでしょう。捜査はしないけれど、操作はお得意です。
少年の母親によると、事故直後骨折の治療のために病院に搬送され検査を受ける直前のストレッチャー上の少年に、何人もの警察官が「お前、無免許やったんじゃろう!」「突然右へ曲がったんよな、そうじゃろう?」と罵声を浴びせています。暴言、脅しによるでっち上げ尋問の始まりです。今回の警察の違法行為と同じです。
驚くべきことに、衝突事故を起こした白バイ警察官は国賠訴訟の反訴で、「少年のバイクの前にいた車両が右折したことは覚えていない」という曖昧な証言を維持して自身の治療代をせしめています。(最高裁は事実を捻じ曲げた「少年のバイクが右折した」という警察の虚偽の主張を全面的に認めました。)こういうことを平気で行えるのが警察官なのですね。
全国各地で警察官が日常的に「でっちあげ」「違法行為」を繰り返している、そう思うしかありません。それもこれも、警察の犯罪を「謝罪」や司法による「無罪判決」で済ませてしまうからです。ときには警察自身が「適正な行為だった」と言い切って終わらせることも。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」
映画『スパイダーマン』で、自分を見失いかけた主人公に対し、おじさんが投げかけた言葉だそうです。
馬耳東風、ですね。
ダメな国ですね。
自民党のコアな層について記したところに茶碗さんからの労働者側からの指摘もついてそこは良かったと思うところ。
そもそも支持政党でダントツ首位なのが自民党だしね(笑)。
働く側にも企業さまさまですみたいな人たちももちろんいる。
ネオリベにひかれるサラリーマン層なんてのもいるだろう。
かつてなら普通だった正社員であることを小さな特権みたいに感じている人もいるかもしれない。
東京新聞だったか週のはじめに考えるだかで将来の夢は正社員になることなんてことを卒業時に述べた小学生の話が紹介されるような時代だし(怖)。
だけどそうした人たち、ここで先に私がコメントしたコアな自民党とまではいかないだろうとも思う。
まして反共なる時代錯誤な観念にとらわれている連合にしても
アベ政治を懲らしめるという点ではそれなりにアンチ自民党だしね(笑)。
別に彼らをバカにして記しているのではないが『無知』から何となく自信の現状をそれなりに維持させてくれていそうな自民党でいいやという緩い支持になっているのが実態ではなかろうか?
あれだけ危険な水道民営化の話にしても電気もガスも民間なのに別に水道が民間になってもノープログレムでしょうなんて
何気に真面目に応えてくるような人も少なからずいると思う。
おおまかながらに説明してようやく事の深刻さに気づき始めるなんてこともたかだか私の身のまわりでもあったほどだ(笑)。
水道民営化の話は法案可決直前になってようやくテレビメディアでも真面目に取り上げたが、あれも一種のアリバイ工作みたいなものだろう。
これ、未だに知らない人が案外いるのではないか?
年金問題にはやたら力を入れるメディアだが、そこはいわゆるジジババ層的にも『よりウケる』テーマだからやっている面ももしかしかたらあるのかもしれない。
ま、それでもいいのです。
年金問題はたしかに真面目なテーマだから不誠実な安倍政権を取り上げるのは悪くはない。
ここでは水道の話を取り上げたが野党はアベ政治を支える岩盤支持層や産経などの御用メディアには目もくれず、生活に密接な
問題に焦点をあてて頑張ってほしい。
自民党の額面的な支持率をなんとか一割強でも引き剥がすだけでも改憲策動への芽を潰す可能性は上がってくる。
もうひとつ、労働者間の格差という点でたとえば山本太郎などが行動していることについて。
彼のダサすぎるあのネーミングで絶対に投票はしないし政党条件消滅ラスト記念も兼ねて社民に投票するのでそこはよいのだが(笑)世の中の流れに異議ありという点では面白い。
立憲候補者にも消費税に反対するのが出てきたりとかというのもひょっとしたら彼と繋がりがあるのかも?
主張する財政政策に仮に問題があるとしても、あまりにも現状が
酷すぎるということへの野党としての問題提起としては決して悪いことではないと思う。
ただひとつ懸念もある。
比例候補者だけなら良いのだか、
共食いで、安倍晋三が、高笑い❗
って選挙情勢になってしまったらということだ。
参議院の一人区はさすがになかろうが複数区にも新規参入してで共食いなんてことになれば目もあてられない。
平和を愛し格差問題を許さない熱心な山本ファンになるほど安倍晋三を結果的にサポートする危険性もあるかもしれない。
あの共産党の選挙戦略が変わったのもお家事情もあろうが根本はアベ政治を絶対に許さないという一点での共闘である❗
そこらは政治学に限らず経済学のネタですら使われる話でもあるが改めて述べておきたくもなった。
参議院の複数区なんて東京以外にどれだけあるか?
たいしたことはないのでは?
それでもたかが数議席でも改憲阻止となればなかなか厳しいものになってこよう。
比例枠は各野党の力比べ❗
主張では実際社共とそんなに差異はないが(笑)インパクトある鋭い問題提起で野党候補者全体に格差と生活問題により批判の舵をとるように仕向けていく効果になればとも思う。
それと、自民支持者ですが、労働者階級の中にも相当数いるのではないかと思う。アベノミクスで庶民の金を吸い上げてつり上げた株価のおかげで利益を得ているのは大企業や大株主と言うけれども、大企業では自社株買いがかなりあると言います。そこの正社員は当然、給与の天引きか何かで株を買っているだろうから、賃金アップと同じ恩恵を受けているのではないかと思います。賃金は税金が高いけれど、株利益は課税率が小さいとか聞きます。
中小零細企業や非正規労働者が虐げられていても、大企業のエリート正社員はそしらぬ顔でアベノミクスが続いたほうがいいと思っているのじゃないかと思います。
野党共闘は大企業と庶民・労働者の格差を言うけれども、山本太郎さんのように労働者間での格差をもっと追及してほしい。
いい気なものですね。
むしろ、「『公正』をねじ曲げるレベルで、地元のために予算を厚く分捕ってくる」ことが期待されているわけです。自民党の議員の発言には「利益誘導こそが国会議員(特に代議士)の本来の務め」と言わんばかりのものが数多く見られます
その通り❗
今さら過ぎる話で慣れっこになりすぎて忘れていたほど(笑)。
大昔からの自民党の強さの秘訣です。
だからコアの自民党支持者にモリカケはじめ何を言ってもゼニカネ利権批判は通用しないのでしょう。
ましてやそこに『思想』が重なるとどうしようもない。
安倍晋三とか麻生太郎ってのはそんな点でも最悪分子。
だけどコアな自民党支持者には理想の首領様。
そんなやつらが小選挙区システムで創価のサポートを受けて殆ど優位に立っている現実を打破したいけど、
そもそもこれで勝ち抜いてきた人々で国会が仕切られている限り、これまた絶望的に変わりっこないという現実もある。
『改憲阻止への一念』からの思いで護憲の縛りつきでの統一候補で対抗すべきと思う私もそこらは不満もいいところ…。
消費税なしなんてことを言い始める候補者が出てきたのも小さな地殻変動なのかは分からないが、次は異様な民意の歪みをただすために選挙制度を比例にしようなんて人たちも出てきて欲しいものだ。
今の野党連合では衆参とも一人区ばかりの仕組みにアベ政治を絶対に許さないという対抗策としても一本化ばかりに焦点をあててしまう(加えて社共以外は小選挙区マジックに浮かれてきた一人ばかりという事実もあり)し、そうしないと改憲阻止なんて
夢のまた夢になりかねないのだが、真面目に考えれば選挙選挙をただす声を上げねば…。
だが、参議院一人区の増加も含めて、たぶんそうした流れには
ますますならないとも思っている。
定数削減は無条件で善玉意見になっているようだし、削減しやすいのは調整をやり易い比例枠だろうしね。
現状の酷さ(民意の歪み)より
現状のゲーム感覚(実際はほぼ、ゲームにすらなっていない)に
慣らされている世の中もあり制度を直すのは至難の業だろう。
選挙制度こそ憲法みたいなことをフランスの学者さんが宣うていたとか、今は亡き国弘さんが仰っていたのも思い出した。
やれやれ。
馬鹿田彰さんのコメントを読んで思いました。自民党支持者にとって、森友も加計も「何がそんなに問題なの?」ということになることを(馬鹿田さんがどの政党を支持しているかはともかく)。
考えてみれば、自民党候補者に投票したり、議員を支援したりしている人達は、「公平・公正な政治」なんて全く期待していないわけです。
むしろ、「『公正』をねじ曲げるレベルで、地元のために予算を厚く分捕ってくる」ことが期待されているわけです。自民党の議員の発言には「利益誘導こそが国会議員(特に代議士)の本来の務め」と言わんばかりのものが数多く見られます。
その意味で、安倍総理大臣やその取り巻きがやっていることは、不思議でも何でもない。これだけ長く権力の座にいる人が、親しい者に「恩恵」を与えるのはアタリマエであり、そんなことも出来ないようでは一体何のために総理大臣をやっているのか、というのが自民党支持者の感覚なのでしょう。
だから、「いつまでモリカケやっているのか」ということになる。特区が打ち出の小槌になっていても「そのために自民党のセンセイを応援してきたんじゃないか。何を今更?」でしょう。そして、そう考える人達の方が、政党支持率や投票結果を見る限り圧倒的に多いわけです。
ダメな国ですね。
「首相の友だちが優遇される」程度なら、ある種の全体主義よりはマシだと、私は思いますが。