これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!
さっき、昔の司法試験予備校講師時代の教え子さんから連絡があり、検察庁のこの決定に関して怒り心頭でいらしたので、私も司法修習時代に検事にならないかと誘われたけど断ってよかったというお話をしたところです。
今から、57年前の1966年に静岡県のみそ製造会社の専務一家4人を殺害した、として、強盗殺人罪などで死刑が確定した元従業員・袴田巌さん(87歳。亡くなったうちの父親と同じ年生まれ 涙)の裁判をやり直す再審公判で、検察側が2023年7月10日、有罪を立証する方針を決め、同日中に静岡地裁に伝えました。
再審開始を決めた2023年3月の東京高裁決定は、確定判決が袴田さんの犯行時の着衣とした「5点の衣類」について、捜査機関が後から味噌タンクに入れた捏造証拠の可能性が
「極めて高い」
と指摘しました。
このように再審決定では捜査機関の証拠捏造まで指摘されたくらいですから、再審公判での無罪判決はほぼ確実とみられるのに、意地になった検察の有罪立証で審理は長引くことになるのです。
ほんま、もう、こんなおじいちゃん、許したれよ。無罪に決まってんねんから。どんだけ非情やねん。
この記事が今から9年前の2014年やで。
東京高検は最高裁への特別抗告に必要な憲法違反や判例違反が見いだせないとして、特別抗告を断念し、再審開始が確定しました。
そして、刑事訴訟法は再審開始には
「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」
が必要と定められているわけですから、再審開始の確定時点で再審公判での無罪はほぼ確実なわけです。
ところが、検察内には、証拠の捏造にまで言及した決定は受け入れられないとの意見が強く、衣類に付着した血痕の色の変化という焦点について改めて専門家に意見を聞く補充捜査や、事件当時の証拠の精査を行ないました。
まさに悪あがきなんですが、その結果、袴田さんの犯人性は変わらず、証拠の捏造は考えられないとして、再審公判では有罪立証を維持することを決めたのだそうです。
私がなぜ検事にならなかったか個人的な思い出を言いますと。
当時は司法修習が2年あり、そのうち前後合わせて半年は司法研修所で勉強。
残り1年半を実務修習と言って北は釧路から南は那覇まで全国に散らばって各地で勉強するんです。
1年半を3つに割って、半年ずつ検察修習、裁判修習、弁護士修習をするんです。
当時は検察修習では被疑者の取り調べもさせてもらえましたし、公判修習といって検事の横に座って公判に立ち会うこともできました。
そんな検察修習の最中に、我々の指導検事のそのまた上の総務部長がこんなことを言ったんです。
「冤罪事件ということになってる財田川事件の自白調書、読んだことあるか?
こんなペラッペラの2,3枚しかねえんだよ。
だから無罪になっちまったんだ。
ちゃんと自白調書を巻いておけば、あんなことにはならなかったのに。
あいつが犯人なんだよ」
財田川事件と言えば、免田・松山・島田事件と並んで、戦後の4大死刑確定→再審無罪事件として有名な事件です。
それを、これから実務家になろうという私たち法曹の卵にですよ、堂々と財田川事件は冤罪じゃない、あいつが真犯人なんだと言える神経が凄くないですか?
推定無罪なのに。
どこの検察庁で実務修習したか情けをかけて敢えて書きませんが、せっかく指導検事から誘っていただいてその気になりかけてもいたのに、ホンマにあれで一気に検事になる気が失せました。
つまり、どこの省庁も間違いを認めたがらないものですが、検察庁ほど自分たちの間違いを認めず、無謬性神話にまみれている国家機関はないということなんです。
だから袴田事件でも証拠のねつ造を指摘されたら、いきり立ってしまって、袴田さんが死ぬまで無罪にしてやらんとばかりに粘るわけでしょう。
「暗黒司法」といわれてもう80年近く。
もう一回ちゃんと、警察・検察改革、刑事司法改革をしないとダメです。
追記 私も署名しました!ぜひご協力ください!!
【再審 冤罪袴田事件】検察は有罪立証方針を撤回して速やかな無罪判決のために審理に協力してください!!
参考記事
村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより
「最後に、法律家の方教えてください。
無実の人や他人に罪を着せようと証拠を捏造する行為は罪にあたらないのですか。
そして、検察の被告人虐待を処罰する法律はないのですか。」
村野瀬代表、お答えします。
まず、証拠捏造については、刑法104条の証拠隠滅等罪にあたります。
「他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」
無実の人を証拠をでっちあげて裁判所に死刑判決を出させて、長期間身柄拘束したり、死刑の恐怖を味あわせたら、以下の罪になってもおかしくないと思います。
2023年4月10日、袴田巌さんの再審公判の開始に向けた第1回3者協議に向け、弁護士らと静岡地裁に入る姉、ひで子さん(前列中央 静岡市)。
この笑顔。。。。涙
この後、中に入ったら、検察庁は方針を決めるのに7月10日までかかるって言って、それで出た決定が再審公判で有罪立証するですよ。
ほんまにほんまに、人の気持ちを踏みにじるのもええ加減にせえよ!
袴田さんが死ぬまで引き延ばす作戦だな。恥知らずにも程がある。 https://t.co/vj3mexYa9F
— 渡辺輝人 🇺🇦連帯 (@nabeteru1Q78) July 10, 2023
弁護士でなくてもみんなこう思うわ!
袴田事件 これでも死刑なのか
袴田事件・冤罪の構造
20年以上前に司法試験予備校の入門講座を受けに来て、司法試験には合格しなくて今は大学職員になっておられる教え子さんが、ずっと袴田さんの再審のことの感想をくれていて、今日は
「ハンセン病とか、優生保護法の勝手な手術とか、
これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!
いわゆる袴田事件で死刑判決を受けていた袴田巌さん(87)の再審公判で、検察側は10日有罪立証する方針を裁判所に示しました。
1966年、旧清水市でみそ会社の専務一家4人が殺害された事件で、死刑が確定していた袴田巌さんの再審が今年3月に正式に決まりました。
そして10日、検察側から有罪立証する方針が示されました。
弁護団は早期の無罪判決を求めていましたが、検察の有罪立証により審理が長引くことが予想されます。
1966年に静岡県で一家4人が殺害された強盗殺人事件で、死刑確定後に再審開始が決まった袴田巌・元被告(87)について、検察側が静岡地裁で開かれる再審公判での有罪立証の方針を決定したことが10日、関係者の話でわかった。静岡地検は同日午後、地裁と弁護側に立証方針を伝える。検察側が「袴田さんが犯人」と主張することで、審理の長期化は避けられない見通しとなった。
検察側は、再審請求審で争点となった「5点の衣類」に付着した血痕の色の変化について、専門家の見解を得た結果、有罪主張の維持が可能と判断したとみられる。
5点の衣類は事件の1年2か月後に現場近くのみそタンクから発見され、実況見分調書などに血痕は「濃赤色」などと記されていた。確定判決は5点の衣類を犯行着衣と認定し、有罪の最大の根拠としたが、東京高裁は今年3月、弁護側の実験結果などに基づき「1年以上みそ漬けされた血痕の赤みは消える」と認定。確定判決に疑義が生じたとして再審開始を決定し、衣類については「捜査機関による 捏造 の可能性が高い」と言及した。
検察側は高裁決定に対して最高裁への特別抗告を検討したが、要件が憲法違反や判例違反に限られるため断念。一方で4月10日に地裁と弁護団とで開かれた初の3者協議では、対応方針の検討のため3か月間の猶予を求めており、再審公判で有罪立証するかどうかが焦点となっていた。
袴田巖さん(87)は1966年、現在の静岡市で一家4人が殺害された事件で死刑が言い渡されていましたが、今年3月、東京高裁が再審=裁判のやり直しを決定しました。
決定の中で、高裁は犯人のものとされた衣類について「ねつ造された可能性が高い」と指摘していました。
検察側はこの衣類について、専門家の意見を聞くなど有罪立証に向けた追加の捜査を行った上で、きょう、再審で有罪立証することを決めました。
東京高裁が指摘した証拠のねつ造については「根拠がない」などとして、衣類を再び袴田さんが犯人である証拠として示す方針です。
これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!
【再審 冤罪袴田事件】検察は有罪立証方針を撤回して速やかな無罪判決のために審理に協力してください!!
4日目で4万筆も集まってるってことは、この決定に怒りを覚える人がたくさんいるということですね。
もちろん私も署名しました!
追記しときます!
何と言っても、法務大臣の下の単なる行政組織。そして代々法務大臣は悪人集団の自民党が出していたのですから、検察庁だって悪に染まっているに決まっています。
だいたい、法務大臣なんてワイロを配りまくって服役中のトンデモがやれたぐらいですからね。ワルい奴が、特に選ばれてなってきたのでしょう。あ、全員悪人なのだから選ぶ必要もないか。悪人集団としては、法務省と検察には特に悪に染まってほしいはず。やっぱワルい奴がなってたんでしょうね。
安倍晋三射殺事件で、テレビに出ていた元警視庁上層部(?)の解説が、怪しい人物は見ればわかるようなことを言っていた。物理的な危険回避方法を重視せず、警察の「カン」みたいなものに頼る非科学的な姿勢は今後も変わらないのかもしれない。悪い意味での職人気質だ。
代用監獄も長期にわたり問題視されていたのに変わらず。「警察・検察改革、刑事司法改革をしないとダメです」に同意。