どうせ、米軍の日本における扱いを定めた日米地位協定の改定に踏み込むことはあるまいとわかっていましたが、それにしてもこの小手先の対策には呆れるしかありません。
中谷元・防衛相とカーター米国防長官は2016年6月4日、訪問先のシンガポールで会談しました。
その中で、沖縄県で起きた遺体遺棄容疑で米軍属の男が逮捕され、強姦殺人容疑で取り調べを受けている事件で、在日米軍の法的地位を定めた日米地位協定上の米軍属の扱いを見直し、対象の明確化を検討することで合意しました。
ちなみに、日米地位協定では軍属は
「米国籍を有した文民で、在日米軍に雇用され、勤務し、または随伴するもの」
と記されているそうです。
その中には米軍が直接雇用したり、今回逮捕された男のように、民間会社が雇用したりするケースがあって日米地位協定の適用対象となる米軍属の範囲がどこまで及ぶのか、解釈にあやふやな面があったというのです。
このため、今回の防衛相会談では、地位協定の運用見直しの一環として、「米軍属」の定義を整理して人数を数えることで合意し、米側は、規律や教育の徹底など再発防止策を講じる範囲を米軍属にも拡大する方針も約束したというのです。
しかし、今回の事件は軍属特有の問題ではありません。
沖縄をはじめとする米軍基地周辺で起きてきた米軍による犯罪のほとんどは、当たり前ですが米軍人によるものですから、軍人に対する規律・教育がまるで足りなかったことは明らかです。
ですから、今回の事件がたまたま軍属によるものだからと言って、米軍属の定義をはっきりして把握して米軍人と同じ教育をしたからと言って、今後の犯罪が防げるはずがないのは明白です。
そもそも、日本にいる米軍の多くは中東に出かけて行って侵攻する「殴り込み部隊」と呼ばれる海兵隊で、しかも若年兵が圧倒的なのでとにかく荒っぽいんですよ。
いくら規律を求めても、教育をしても、焼け石に水なのはこれまでの対策が役に立たなかったことで明らかです。
まず、小手先の運用を変えるのではなく、日本で事件を起こした米軍人・軍属はもれなく日本で裁判できるように日米地位協定の内容を変えて、彼らを抑制すること。
そして、最終的には、米軍基地・軍人・軍属を海外に移転していくことしか、彼らの犯罪を減らす方法はないのです。
日米地位協定を見直すべき83・7%、政府の対応で問題ない13・1%!フジ産経世論調査で。
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こんなニュースでも、なんだか日米地位協定がうんたら、と言ってると、日米地位協定についてちゃんと話し合ってるように思っちゃうじゃないですか、視聴者は。
やり方が汚いんですよ、日本政府は。
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日米防衛相 地位協定の対象者を見直す協議開始で一致
6月4日 18時53分 NHK
アジア安全保障会議に出席するため、シンガポールを訪れている中谷防衛大臣は、アメリカのカーター国防長官と会談しました。沖縄県でアメリカ軍関係者が逮捕された事件を受けて、両国は、日本に駐留するアメリカ軍関係者の地位や犯罪の取り扱いなどを定めた日米地位協定について、対象者の範囲を見直す方向で協議を始めることで一致しました。
中谷防衛大臣とカーター国防長官との日米防衛相会談は、日本時間の4日午後6時すぎから始まり、午後7時前に終わりました。
この中で、中谷大臣は、沖縄のアメリカ軍嘉手納基地で働く軍属の男が、女性の遺体を遺棄したとして逮捕された事件について、「今回の遺憾な事件の再発防止策については、日米のさまざまなレベルで協議している」と述べました。
そのうえで、日本に駐留するアメリカ軍関係者の地位や犯罪の取り扱いなどを定めた日米地位協定について、「本日、軍属を含む協定上の地位を有するアメリカ人について、扱いの見直しなどについて協議することで合意したい」と述べました。
これに対し、カーター長官は、「事件について、ご家族に対し、アメリカを代表して謝罪する」と述べたうえで、日本側の提案について、「ともに取り組んでいくことを同意する」と述べ、両国は、日米地位協定の対象者の範囲を見直す方向で協議を始めることで一致しました。
日米地位協定では、日本に駐留するアメリカ軍兵士や軍属が公務中に犯罪を犯した場合、最初に裁く権利がアメリカ側にあることなどが定められており、沖縄県からは、抜本的な改定を求める声が上がっています。
中谷防衛相 日米地位協定の改定に言及せず
中谷防衛大臣は会談のあと記者団に対し、「事件の被疑者が軍属であったということについて、さまざまな意見があることを踏まえて見直しを行っていくことを日米間で確認した。一例として言えば、地位協定のもとでの契約者と軍属との関係の整理などがありうると思う」と述べました。
また中谷大臣は、記者団から見直しを行うことに伴い日米地位協定を改定する可能性について問われたのに対し、「このような事件が2度と起こらないようにすることが問題で、アメリカ側と作業を加速して取り組んでいきたい」と述べるにとどまりました。
軍属の範囲、明確化 日米地位協定、運用改善へ
毎日新聞2016年6月5日 東京朝刊
【シンガポール村尾哲】中谷元(げん)防衛相は4日、シンガポールでカーター米国防長官と会談し、沖縄県で米軍属が死体遺棄容疑で逮捕された事件を受け、米軍属に関する日米地位協定の運用状況を精査し、軍属の適用範囲を明確化することで合意した。沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事が求めている地位協定の抜本改定ではなく、運用改善で対応する方針だ。
会談では、カーター氏が「被害者の遺族だけでなく日本国民全体におわびしたい」と謝罪し、「卑劣な犯罪が起きないよう努力したい」と表明。両氏は、再発防止に向けた教育や研修を日米で強化することや、沖縄の基地負担軽減に取り組むことで一致した。
地位協定は軍属について、米国籍の文民で、在日米軍に雇用され、勤務し、または随伴するものと規定。防衛省によると、2013年3月末時点で米軍属は全国で5203人、うち沖縄には1885人いるが、米軍による直接雇用のほか、今回の事件の容疑者のように民間会社による雇用の場合もあり、地位協定上の「特権」を有する軍属の対象範囲は不明確だった。
日米両政府は今後、軍属に対する適用範囲の見直しや管理体制のあり方について外務・防衛当局のハイレベル協議を進める。日本側は、地位協定の適用範囲を絞り込み、日本の司法手続きを受ける対象者を増やす狙いがある。中谷氏は記者団に「可能な限り早急に結論を出したい」と述べた。
日米地位協定は、米軍人や軍属による公務中の犯罪について米側に第1次裁判権を認め、公務外でも起訴時まで米側の身柄確保を認めている。1995年の少女暴行事件などを受け、日本の身柄引き渡し要求に対し、米側が「好意的な考慮を払う」とするなどの運用の改善で対応してきた。
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取り敢えず一ヶ月間の午前零時以降の外出禁止と、基地外での飲酒自粛の発表がアメリカ側からあったばかり。しかも、今度の事故は、この投稿記事にある軍属云々では無く、軍人そのもの。
綱紀粛正も自粛も、何も無い。飲酒運転を基地の外でするという考えは、日本を見下して考えているか、軽視している象徴的な証拠。今度は日米両政府はどう弁明し、対応策を発表するのか要注目。
「聖域なき関税撤廃のTPPには参加しましぇん」
↑
選挙後
断固参加します!
●安倍ちゃん参院選
「アベノミクスの恩恵を隅々に」
「国民の所得を10年間で150万円アップ」
「軽減税率」
↑
選挙後
アベノミクスの悲鳴が隅々に
国民の実質賃金駄々下がり
軽減税率なし!
★特定秘密保護法強行採決
●安倍ちゃん前衆院選
「増税延期がないことを、はっきりともうしあげましゅ」
↑
結果
アベノミクスで国民生活破綻
増税出来ません!
★集団的自衛権強行採決
●安倍ちゃん国会で
「意に反する苦役である徴兵制はしません」
↑
結果
これまでの論法だと、やる可能性100%!
http://s.webry.info/sp/50064686.at.webry.info/201411/article_15.html
ネトウヨ・一般国民
「キャ~、アベちゃんスゲェ!
アメリカにもバシッとものを言える!
「ノー!」と言える日本人だ!!」
支持率、アップ。選挙、大勝。
しかしその実体は・・・
「民間会社雇用の者も含む、『軍属』の定義を明確にし」
「規律・教育を徹底する」
『軍属』だけ?
『軍人』は?
規律や教育だけじゃ、駄目なんだよ。
海兵隊所属の兵士が人間として極限状態に置かれているから、そういう行動を取ってしまうのだから。
以下は、KOKKOからの引用です。
> 戦時であろうと平時であろうと、強姦の主要な動機の一つに「他者の征服/支配」が挙げられるが、心理学者のニコラス・グロスはこれを「支配欲強姦 power rape 」と呼んでいる。
この支配欲強姦の動機は、ある強姦者の下記のような告白で明らかになる。
「俺が犯した強姦では性的な側面は重要ではなかった。誰かを全く助けのない無力な状況に追い込むことが目的だった。相手を縛り上げ、サルぐつわをはめ、締め上げるというように、相手が嫌がることを俺がやる。
それはまさに俺自身が、自分が嫌がることを社会でやらされてきたと感じたからだ。俺は、本当に、どうしようもなく無力だと感じたからだ」
戦闘に参加する兵士たちが特に強く感じるのは、数分先の自分の命がどうなるかわからない、自分で自分の命と運命をコントロールできないという非常に不安な「自己無力感」である。
多くの兵士がそのため「支配力」を渇望し、そうした無力感を克服しようと攻撃的な行動に依拠するようになる。それゆえ性行動が彼らの武器となり、その結果として女性の性が破壊される。
しかし、そうした形での女性の支配と性的搾取は、精神的に荒廃し衰弱しきった兵士には、ごく瞬間的な解放しかもたらさない。
したがって、兵士は自己欺瞞的で一時的な「支配欲強姦」を繰り返し犯し続けなければならないという状況に陥る。
日本軍兵士が、激しい戦闘から帰還した時、「慰安婦」や監禁強姦の対象となった女性たちにとりわけ暴力的であったという多くの証言は、まさにこうした兵士の精神状態を如実に表している。
兵士たちは、自分が自分の運命の支配者であるということを感じるために、自由を束縛され奴隷化された女性をベッドの上で征服、支配したのであった。
(宮地尚子編著『性的支配と歴史』(大月書店)の「第2章 国家と戦時性暴力と男性性――「慰安婦制度」105~106ページより)//
自分の命が、数分先にはどうなるか分からない、という無力感と絶望感。
その代償としてもっと無力な者に激しい暴力、陵辱を行ない、一時的な支配感に酔う。
正義の戦争の実体は、悲しくおぞましい。
> 古堅宗嘉さんのフェイスブックから以下転載させていただきます。
アレン・ネルソンの言葉
元海兵隊員で金武町のキャンプハンセンで訓練を受けベトナム戦争に出兵し多くの殺戮の現場に身を置き帰還後PTSDと闘いながら反戦活動を続け2009年に白血病で逝去した。
ネルソンさんの著書「戦場で心が壊れて」の中から、海兵隊に関する箇所を紹介する。
・まず入隊すると俗世間から切り離すことから始まる。着ているものは全部ぬがされ、下着から制服まで支給品で統一される。全員にあだ名がつけられ訓練中はあだ名で呼ばれる。まず、訓練中は沈黙が強制される。銃や手りゅう弾の使い方ナイフや素手でいかに相手を倒すかすべて人を殺す訓練でした。
・教官は昼でも夜でも、ことあるごとに新兵を整列させ次のように声をはりあげた。「お前たちのしたいことは何だ!?」私たちは「KILL(殺す)」と答えます。教官が「声が小さい!」というので、さらに「KILL」「KILL」と唱和します。「スペルを言え!」「K,I,L,L」「K,I,L,L」ーまるでけだものの叫びのようだった。
・こうして、私たちは洗脳され、殺すこと、そのための暴力を、何とも思わない「機械」になっていきました。
・そんな私たちが、厳しい訓練を終えて、沖縄の町に酒や女を求めて遊びにでるとき、自分の暴力性だけを基地の中において出かけるというようなことはしません。タクシーに乗ったり女性と遊んだりしたとき、料金を請求されても払わず相手を殴りつけることもしばしばでした。街でどんな悪行を働いても基地のゲートをくぐってしまえば、私たちは逮捕されることはなかったのです。
・普通の若者を洗脳し、暴力の機械に改造するのが軍隊なのです。//
正義の戦争の実体は、結局人殺し。
破壊以上のものをもたらさない。
たとえ勝利したとしても、相手国のみならず、自国の人材も破壊してしまう。
もうやめて。
沖縄から、日本から出て行って。
アメリカは、世界中で戦争ビジネスしないで。
ちなみに、昨日、以下のようなこともウチナー現地で起こっている:
http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/16/da160b29d1bafb8603130d0d12541111.html?fr=RSS
お気楽な”旅行”でウチナーに行った個々人は分かるはずもないが、R58は一般国道だが、走ってる車は高速並みのぶっ飛ばし方、原付きさえもレーンの真ん中を最高速度くらいでぶっ飛ばしというハイウェイ並の場だ。その上、わざと直線箇所をつくって跨橋や案内板を有事滑走路として使用する箇所では邪魔にならぬよう高く設置させてある。
そこを夜間に歩けばもっと危険であることに気がつくだろう。事前通告も無く日本列島植民現地自治政府の詐欺師共は一度R58を夕方以降に是非歩いてみるが良い。異常に車高の低い大型車両が進入路からいきなり轟音を上げアップライトにして突っ込んでくるのに対処できる奴がいるなら試してみるが良い、だ。
東京から、まるっきり”海外”のウチナーのことなど、現地でさほど見聞せずに、”オマエ、何しに来た? ナイチャー、ヤンキーは帰れ!”というウチナンチュの挨拶にも遭わずに済んでいるお前らに。
でも、中谷さんの発言に、なるほどと思ってる人も多いだろうな。
批判的な立場じゃ無かったらすんなり受け入れてそうです。
「全てを疑え」というのが私の基本です。
海兵隊のみかじめ料0、くらい言うはずなんですがねえ。
愛国心とかじゃなくて、国の金勘定程度の話です。
トランプ氏優勢で進むと、自民党自体じり貧でしょうに。
まあ、バードさんが調べてくださった元米兵の証言を読むと、もしかしたらそれだけでも少しは意味が有るのかもしれませんが。
軍隊は人間を壊し、国を壊し、自然を壊すもの。
真の文明とは対極に位置するものなのですから、先進国はすべからく日本を見習ってまずは「自衛隊」に作り替えて行くべきでしょう。