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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

東京湾が放射能汚染され続け2年後には1キロ4000ベクレルになる!まるで収束していない福島原発事故

2012年05月26日 | 福島原発事故

 

以前、福島原発事故で海に出てしまったセシウムは広島原発の152発分であること、また、そのセシウムは海流に乗って全世界に迷惑をかけた後、30年後にまた日本に戻ってくるという話を書きました。

その結果、海では魚介類が放射能汚染され、生物濃縮が進み、いまだに基準値以上の魚が毎日のように陸揚げされています。

究極の環境破壊で世界中にヒバクシャを作る福島原発事故 そしてセシウム137は30年後に戻ってくる

 

 

冒頭の写真に象徴されるように、ニューズウィーク誌によると、東日本大震災で津波から出た2500万トン以上の瓦礫がアメリカの海岸に向かっています。

米FOXニュースの電子版によれば、家屋やボート、家具など水に浮く津波被害の残骸の多くがこの春から今後2年をかけてアメリカの海岸に到着すると予想されているのです。

それでもまだ原発利権を手放さない原発推進派は、どんだけ地球と世界の人類に迷惑をかけたら気が済むのでしょうか。



そんな中、またまた恐ろしいシミュレーションが発表されました。

京都大学防災研究所のグループは、福島第一原発の事故で関東に降った放射性物質などの調査データを使い、東京湾に流れ込んで海底にたまる放射性セシウムを、事故の10年後まで予測するシミュレーションを行いました。

その結果、放射性セシウムの濃度は2014年の3月に最も高くなり、荒川の河口付近では、局地的に泥1キログラム当たり4000ベクレル!に達すると推定されるということです。これは、2012年1月に福島第一原発から南に16キロの海底で検出された値とほぼ同じです。

比較的濃度が高くなるとみられる東京湾の北部では、平均すると海底の泥1キログラム当たり300ベクレルから500ベクレル程度と計算されたということです。

つまり、今も東京湾には関東平野から、そして、福島原発から黒潮とは逆方向の海岸流でセシウムが流れ込み続けており、その結果、原発事故直後の去年、今年ではなく、再来年2014年3月に東京湾のセシウムが局所的には1キロ4000ベクレルにもなる最大の放射能汚染状態になるということですね・・・・

 

1キロ4000ベクレルというと、下水のセシウム汚染汚泥に匹敵します。300ベクレルでも、そんな汚泥のような海底でプランクトンが育ち、それを小魚が食べ、さらに中型→大型の魚が食べて、それを生態系の頂点に君臨する人間が食べるのかと思うとぞっとします。

水銀で同じ事が起こった水俣病とは、周辺に住む人の人数が破滅的に違いますから、暗澹たる気持ちになります。

放射能を防ぐ生活方法 子どもたちを守る放射線防護学  子ども未来法律事務所通信9

(もちろん、水や海だけでなく空も土も放射能で汚したことも忘れてはなりません)



シミュレーションを行った山敷庸亮准教授は「雨の量などによっては放射性物質が東京湾に流れ込む速度が早まる可能性がある。海底への蓄積量を継続的に調べるとともに、魚介類に影響が出ないか監視すべきだ」と話しています。

しかし、魚介類に影響が出ていたら、江戸前寿司のネタの宝庫、東京湾のお魚を食べられなくなるのです。

しかも、2年後に最も濃度が高くなるといいますが、それはシミュレーションですから前後に時期がずれることもあるでしょうし、濃度が最も高い時期だけ放射能被害が出るわけでもありません。

そして、今も延々と福島原発からは放射能汚染水が流れ出続けています。

福島原発事故は全く収束していないのです。フクシマは忘れる対象ではありません。

原発再稼動などとんでもない。原発ゼロ社会の実現しか、私たちが子ども達に残して良いものはないのです。



本当に大事な問題だと思います。

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東京湾 再来年4000ベクレルに

5月26日 4時41分 NHK
東京湾 再来年4000ベクレルに
 

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、東京湾に流れ込んで海底にたまる放射性セシウムの濃度は再来年の3月に最も高くなり、局地的に泥1キログラム当たり4000ベクレルに達するとするシミュレーション結果を京都大学の研究グループがまとめました。

京都大学防災研究所のグループは、福島第一原発の事故で関東に降った放射性物質などの調査データを使い、東京湾に流れ込んで海底にたまる放射性セシウムを、事故の10年後まで予測するシミュレーションを行いました。
その結果、放射性セシウムの濃度は再来年の3月に最も高くなり、荒川の河口付近では、局地的に泥1キログラム当たり4000ベクレルに達すると推定されるということです。これは、ことし1月に福島第一原発から南に16キロの海底で検出された値とほぼ同じです。
比較的濃度が高くなるとみられる東京湾の北部では、平均すると海底の泥1キログラム当たり300ベクレルから500ベクレル程度と計算されたということです。
再来年の4月以降は、周囲の河川から流れ込む放射性物質が減る一方で、拡散が進むため、濃度は徐々に下がるとしています。
シミュレーションを行った山敷庸亮准教授は「雨の量などによっては放射性物質が東京湾に流れ込む速度が早まる可能性がある。海底への蓄積量を継続的に調べるとともに、魚介類に影響が出ないか監視すべきだ」と話しています。



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2 コメント

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Unknown ()
2012-09-13 18:54:31
 「絶滅危惧種東京以北人」の覚悟が必要でしょうか、
10年後と言うのは楽観しすぎのように考えています。
 この数年で当初東京以北で被爆した4000万人でかなりの被害が出ると思っていますが、今後の東京以南の大地震の被害と混在し、実態は不透明なまま30年後にはこの区域の住民は絶滅しそうに思います。大地震で太平洋側の原発は当然、日本中の原発は崩壊し、全て終わるのが最悪ではなく、妥当ではないでしょうか。
 今から原発止めても大地震による原発破壊、放射能漏れなどの被害は防ぐことはできないと思います。
 
返信する
プロメーテウスの火 (浪速姫)
2012-06-03 04:29:55
原子力は「(第2の)プロメーテウスの火」といわれるそうだ。ギリシャ神話の1説に拠れば神プロメーテウスは大神ゼウスから、人間の創造と人間および諸動物への能力付与を命じられ、人間には神だけの所有物でありあらゆる加工のもととなる「火」を与えた。そして神々から火を盗んだ罰としてコーカサス山上の岩に緊縛され、大鷲に肝臓を啄(つい)ばまれることとなった。肝臓は毎日再生、その痛苦は3万年も続いたとある。このプロメーテウスは人類のために尽くした者が不当な抑圧に抗し苦難を堪え忍ぶ不屈の在り方の象徴とされる。たしかに人類は「火」に代表されるエネルギーの活用によって文明を築き今日にいたる「豊かな生活」を得た。だが、「火」は創造・生産のためのエネルギーであると同時に破壊・殺戮(さつりく)の手段ともなり得る。原子力という「火」はまず原・水爆という破壊のエネルギーとして用いられた。神話ではあるがゼウスがプロメーテウスに罰を与えたのは「火」を得た人類がそれを制御しきれず破滅に突き進みかねぬことを予知していたからではないだろうか。プロメーテウスが本当に解放される日はいつ来るのだろう。
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