沖縄県高江の米軍ヘリパッド建設予定地に派遣されている大阪府警の機動隊員が、沖縄県民に対して、
「この土人が!」
と言い放った事件。
ここ数日何度も記事に書きましたが、私は一貫してこの事件はこの機動隊員個人の問題ではなく、沖縄差別の構造そのものが現れた事件だという立場で書いてきました。
そこで画像も、機動隊員の顔にはボカシを入れたものしか使っていません。
今回、この機動隊員らの言い抜けがあまりにも見苦しいという記事を書くのですが、それも、そのような言い訳で許してしまって差別の構造の問題を感化させようとする警察と政府の態度の問題が現れていると思うからですので、その点は誤解なきようにお願いします。
産経新聞の記事全文をお読みください。
2016.10.21 16:56
【大阪府警機動隊員の差別的発言】
巡査部長ら2人を懲戒処分 大阪府警「県民侮辱の意図ないが軽率な発言、社会的影響」
沖縄県の米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)移設工事の警備に当たる大阪府警の機動隊員2人が今月18日、工事反対派に「土人」「シナ人」と発言した問題で、府警は21日、不適切な発言で警察の信用を失墜させたなどとして、男性巡査部長(29)と男性巡査長(26)をそれぞれ戒告の懲戒処分とした。
府警が不適切発言で職員を懲戒処分するのは初めて。府警は「県民を侮辱する意図はなかったが、個人的発言が許されない部隊活動での軽率な発言で社会的反響も大きく、厳正に処分した」としている。
府警監察室によると、18日午前、移設工事に伴う警備中、巡査部長は「どこつかんどんじゃ、ぼけ。土人が」、巡査長は「黙れ、こら、シナ人」と工事反対派を前にそれぞれ発言した。
巡査部長は「泥だらけの人を見た印象が残り、つい口にした。土人の意味は知らない」と釈明。巡査長も「反対派と対立する人たちが言い合いをする中、『帰れ、シナ人』と聞こえたので、つい乗ってしまった」と話し、2人とも「本当に申し訳ない」と謝罪した。
また、現地で中隊長として活動した男性警部(41)も監督責任を問い、所属長口頭注意とした。
高木久・監察室長は「2件の発言は誠に遺憾。今後このようなことがないよう指導を徹底する」とのコメントを発表した。
産経らしく、警察の言い分を無批判に垂れ流しています。
しかし、沖縄の人に土人!と言い放ちながら
「県民を侮辱する意図はなかった」
ってそんなわけないでしょう。
そして、言うに事欠いて
「泥だらけの人を見た印象が残り、つい口にした。土人の意味は知らない」
などとどの面下げて言ったのでしょうか。
こんな言い抜けをいけしゃあしゃあと言わせて通してしまうような甘い取り調べを、大阪府警は普段からしているのでしょうか。
これは身内への甘さが出ているだけではなく、沖縄差別の構造が現れたものだと認めたらさらに大問題になるので、それだけは絶対回避するための苦肉の策なのです。
このような言い逃れを持ってきて真摯に謝罪しようとしないことによってかえって、ますます差別の構造を実感することになったのでした。
とうとう沖縄地元2紙が、高江からの機動隊の撤収とヘリポート工事の中止を求めた。「土人」発言は構造的差別。
松井一郎大阪府知事の土人発言擁護自体が、違法の可能性がある差別発言だ。
維新の松井一郎大阪府知事が沖縄県民に土人暴言の機動隊員に「職務遂行、一生懸命」「出張ご苦労様」
沖縄高江の米軍ヘリパッド建設反対の市民に、機動隊員が「土人が!」と差別発言。
こんなおざなりな調査と処分で幕引きだなんて絶対に許されません。
沖縄差別の問題だということを隠ぺいするものです。
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維新沖縄県総支部、大阪府・松井知事に抗議文 「このような時にご苦労さまと言うか」
2016年10月20日 14:19
日本維新の会沖縄県総支部の儀間光男代表は20日、党代表の松井一郎大阪府知事が東村高江の米軍ヘリパッド建設に反対する市民に対し「土人」などと発言した機動隊員に、ツイッターで「出張ご苦労さま」と投稿したことへの抗議文を発表した。(後略)//
この前のエントリでは、松井曰く、沖縄維新からは抗議はきていない、との毎日新聞記事が引用されていたが、実は来ております。
上西小百合議員からも、ボロクソに叩かれております w
ナベテル弁護士(渡辺輝人氏)のツイッターを初めて見たが、それによると、大阪の公募校長の履歴に虚偽があり、辞職とのことであるが、今回のヘイト容認以外にも問題山積ですね。
人類は進歩し続けるんじゃなかったのか。今時、「土人」だなんて言葉を使って、戦禍の記憶も生々しい沖縄人を罵るなんて。
向こうが「琉球土人」なら、我々は「大和土人」ではないか。
本当に情けない。
大阪、関西地区の人々の目覚めを期待する。
尚、ナベテル弁護士のツイッターに、鶴保庸介の機動隊員差別発言擁護と受け止められる会見も引用されていました。
この鶴保がまたクズでゲス野郎なのであります。
愛人に子どもを産ませ、結婚を迫られたので離婚届を書かせることを条件に婚姻届を提出したが、後日勝手に離婚届を提出(不受理)、養育費もほとんど支払わず・・・という訳の分からない無責任な行動を取る。大臣、いや、議員たる資格あるのか???
ナベテル弁護士のツイッターにはインスパイアされること大です。皆さまぜひご覧ください。
http://ameblo.jp/tiger-mask-fighter/entry-12184829736.html
【産経引用】土人発言に対するヒゲの隊長のコメント「酷いことを言われたり、顔をビデオで取られる隊員もいる。隊員家族の方も辛いと思う。」
髭の隊長は「土人」発言に対してこれしかコメント(ツイート)してません(僕調べ)(注 / 僕 = ブログ主)。
権力者(与党)側が警察の「土人」発言聞いて、この発言ですから恐ろしくなります。「言及するのそこじゃないでしょ」と。
自民党にはこういった人がまだまだいそうです。
【┐(´-`)┌】「土人」発言に鶴保”沖縄”相が「間違いと言う立場にない」⇒民進・小西議員「即刻解任せよ」
■ 鶴保発言
(「県民感情が損ねられているかどうかについて、まだ判断できないのか」との質問に)私は今のこのタイミングで、「これは間違っていますよ」とか言う立場にもありませんし。また、正しいですよということでもありません。自由にどうぞというわけにもいきません。
従って今のご質問で、私が答えられるとするならば、これはつぶさに見ていかざるを得ない。
■ ブログ主総括
鶴保大臣は「土人発言」に対してコメントしなければならない「立場」にいるのは間違いありません。
資質とか能力とか才能とかやる気とか誠意とか人間性とか、そういったものは別にしても発言しなければならない「立場」にいるのです。
それがわからないようならば、即刻辞任・解任すべきです。
いつ見てもこのブログはタイトルの付け方に工夫があり、主の総括がピシッと決まっていて、気分がいい。
正直、沖縄の人々が苦しむ基地負担に対して無関心だったのです。
今回の土人発言も、発言した機動隊員本人が基地移設及びペリパット建設反対派住民から言われた一場面だけ切り取れば、
彼を擁護したくなる論調も分からなくも無い。全く関係無いと思っていた警備に無理矢理駆り出され、「罵詈雑言」だけを
言われ続けるだけで何も言い返してはいけない、というジレンマみたいな思いがあったのだろう。
でも、それもこれも政府が沖縄の民意、つまり基地負担をちっとも軽減しようとしない、アメリカ軍による騒音や犯罪を物理的に
減らそうとしない、悪いが我慢してもらおう、などと軽視し続けている事こそが諸悪の根源なのだ。沖縄からのアメリカ軍
海兵隊撤退、日米地位協定改定による日本への主権移譲、ヘリパッド建設中止などを粛々と実行していれば反対派の
住民なども出現せず、機動隊員の派遣も無かったのだ。その酷い事実を無視して反対派住民を逆非難したり、警備を
担当している機動隊員や警察官を擁護するなど、人の道から外れた外道だ。警備を担当する機動隊員や警察官は、
そのような沖縄に関する歴史的背景と屈辱を十分に理解して警備に当たるのが当然であり、逆に命令に従って警備しな
ければならない無力感を恥じなければならないのだ。
だから、渦中の機動隊員は、いくら腹立たしくても、沖縄の人々の事に思いを馳せれば、土人発言など有り得ない事、
してはいけない事が認識出来ていたはずだ。
本土の全住民は今からすべきことは、第一歩として、沖縄の人々が持つ屈辱の気持ちに思いを馳せる事から始めるべきだ。
もっと公平に。
>反対派が機動隊におこなった暴力、脅迫ととれる言葉は報道されてない。
機動隊は警察官なので、彼らに暴力をふるったり脅迫を行えば現行犯で逮捕されるはず。先日、反対派の一人が逮捕
された報道があったが、あれはフェンスだか柵だかの一部を切った器物損壊の罪で現行犯逮捕だった。それ以外には
反対派の人々に逮捕者が出たという報道は無い。つまり、反対派の人々の行動は、逮捕されるまでの犯罪には至って
いないと見るべきだろう。
ということで、反対派は警備をしている機動隊員に、沖縄側の建設反対の意見が届いていない事に関して罵詈雑言
を浴びせているとは思うが、犯罪には至っていない。つまり、反対派は機動隊に対して少なくとも暴力はふるっていない
ということだ。
こういうもっとらしい表現で反対派を貶めて、自分は沖縄の人々のような負担を負っていない能天気な大馬鹿野郎が
いるのが今の日本人の荒廃を象徴している。
誰にだって人権はある。
今のこの高江で起きている悲惨な現状。
強要、脅迫、罵声、個人情報保護の無視。
此処は本当に放置国家なのか?
高江にの人達はコレを望んでいるのか?
一刻も早く平穏な沖縄になりますように。
>先日、反対派の一人が逮捕された報道があったが、あれはフェンスだか柵だかの一部を切った器物損壊の罪で現行犯逮捕だった。
大新聞などの報道ではおっしゃるとおり「現行犯逮捕」ということになっていますが、実際は後日逮捕。つまり、現行犯逮捕ではないのに令状なし逮捕だったということになります。礼状が取れる見込みがないので「現行犯逮捕」ということにしたのです。
その後、再逮捕しますが、どうもいわゆる「転び公妨」。つまり、触れてもいないのに勝手に転び「傷害事件」「公務執行妨害」をでっち上げるアレです。
因みに「公務執行妨害」の大半はこの「転び公妨」か、逮捕対象者に殴るけるの暴力で襲い掛かって抵抗されたら「ハイ、逮捕」というものです。たまに「肩が触れた」ことでの逮捕もあります。まさにヤクザ。
大手新聞の報道だけをうのみにしてしまうと騙されてしまいます。
「反対派が機動隊におこなった暴力、脅迫ととれる言葉は報道されてない。」が事実でないことは逮捕者がでたらめ逮捕の彼だけだということで十分にわかります。
松井一郎もこのデマと同じことを狙って擁護しているのでしょうが、日ごろの言動がひどすぎるので説得力が0(ゼロ)です。