「ぼくの世界博物誌」日髙敏隆(集英社文庫)
動物行動学者であり、京都大学教授や滋賀県
立大学初代学長を務めた著者による、主に海
外での思い出を綴った短編エッセイ集。
といって、無知がはなはだしい自分は、著者
の書籍ははじめてであり、分野における功績
なども分からない。
それなら何故となれば、最近エッセイ読んで
ないな、なんか気楽に読めそうだなという感
じで、新刊コーナーで手に。
前半は、1960年代以降の著者の「諸国漫
遊」が一つ4ページくらいの短さで、どんど
んと続く。
中休みとして、恩師の先生との思い出を挟み、
後半は(恐らく)専門であろう生物について、
専門ではなく、雑談をどんどんと。
一つあたりがとても短く、そして一文の短い
リズムの良さから、読書はサクサクサクサク
と進み、あっという間に読み終わる。
なにか知識を多く得ることができるわけでも
なく、エンタメ的な娯楽に富んでいるわけで
もない。
著者の専門分野的な語りがあるわけではない
し、理論や学説を主張するものでもない。
ただ著者の初の海外にはじまる、本当にただ
「思い出」が、純粋な楽しさ、懐かしさのみ
動物行動学者であり、京都大学教授や滋賀県
立大学初代学長を務めた著者による、主に海
外での思い出を綴った短編エッセイ集。
といって、無知がはなはだしい自分は、著者
の書籍ははじめてであり、分野における功績
なども分からない。
それなら何故となれば、最近エッセイ読んで
ないな、なんか気楽に読めそうだなという感
じで、新刊コーナーで手に。
前半は、1960年代以降の著者の「諸国漫
遊」が一つ4ページくらいの短さで、どんど
んと続く。
中休みとして、恩師の先生との思い出を挟み、
後半は(恐らく)専門であろう生物について、
専門ではなく、雑談をどんどんと。
一つあたりがとても短く、そして一文の短い
リズムの良さから、読書はサクサクサクサク
と進み、あっという間に読み終わる。
なにか知識を多く得ることができるわけでも
なく、エンタメ的な娯楽に富んでいるわけで
もない。
著者の専門分野的な語りがあるわけではない
し、理論や学説を主張するものでもない。
ただ著者の初の海外にはじまる、本当にただ
「思い出」が、純粋な楽しさ、懐かしさのみ
で記録されている。
普通、旅の土産話的な、主観的な思い出話は、
それほど面白く、興味を惹かれるようなもの
になることは少ない。
面白おかしい、ちょっと普通でない旅の記録
ならまだしも、著者は学会のため、観光のた
めに海外へ行っている。
元々書籍化するためのものではなく、完全に
プライベートの旅行や留学の過去を、振り返
り愛しんでいる。
自分のような若輩の一般人が言うことではな
いが、この書籍にあるのは、著者の良すぎる
ほどの人柄と、穏やかさである。
暑くて何も考えたくない日に、暑さで眠りに
つけない日に、とある先生の思い出話など、
いかがでしょうか。
普通、旅の土産話的な、主観的な思い出話は、
それほど面白く、興味を惹かれるようなもの
になることは少ない。
面白おかしい、ちょっと普通でない旅の記録
ならまだしも、著者は学会のため、観光のた
めに海外へ行っている。
元々書籍化するためのものではなく、完全に
プライベートの旅行や留学の過去を、振り返
り愛しんでいる。
自分のような若輩の一般人が言うことではな
いが、この書籍にあるのは、著者の良すぎる
ほどの人柄と、穏やかさである。
暑くて何も考えたくない日に、暑さで眠りに
つけない日に、とある先生の思い出話など、
いかがでしょうか。