眺める空に描くもの

高齢者女子のおひとりさま暮らしノート

コミュ力おばけの小学生の夢やら親切やら

2024-08-24 16:38:33 | 日々のメモ
コンビニで知らない女性に長々と、よくわからない愚痴をお聞かせいただいたという
お話を書いたのだけど、私は自分から人に話しかけるのは苦手。

挨拶はとてもよくする方だとは思うけれど、話しかけること自体は少ない。
こういう人間は最近のことばで言うと、コミュ障などと呼ばれているみたい。

人とのコミュニケーションが苦手で、電話など、顔が見えないと、さらに緊張して、
パニックを起こしたりするので、高齢者女子になった今でも、電話嫌い。

ただ、人からは全くそうは思われないと思う。

それはもう、自主練の賜物ですよ。苦手だったから、ほんとに訓練しました。
好きにはなれないけど、なんとか人と話すことは可能になったものの
こちらから話しかけるのは、やっぱり苦手。

ときどき、コミュ障らしく、人と話をするのは苦手という意識が持ち上がったときは
「話しかけないでね」というオーラを出しているつもりだけど、やっぱり、
人からは話しかけられてしまうぜっと。

あらら。お断りのオーラ、出てへんかった?

もちろん、話しかけていただければ、いくらでも対応はするので、問題はないのですが、
とっても不思議なのが、どういうわけか、小学生の女子に話しかけられること。

コンビニ女性みたいに全く知らない小学生が、あちらから近寄って来て話しかけられる。

しかも、昨日の続きみたいに。

「えーっ?どゆこと?」なんですよ。内心では。意味不明な気持ち。

私があなたたちほど小さいときは、同じクラスの子が前を歩いていても、声をかけられずに、
遠回りとかしちゃってたんですよ。

なのに、なーぜー? という気分。

こういう子って、今風に言えば、「コミュ力おばけ」とか言うんですよね。
「コミュ障」の真反対にコミュ力が半端ない子たちのこと。

「すごいなあ」と感心しながら、私は彼女たちと、世間話をする。

「もう疲れちゃって、大変なの」と、小学2年生くらいの女の子。
この子の通う小学校は直線距離にしたら、そこまで遠くないけれど、まるで山登りみたいなルートで
これ、重いランドセルを背負っての通学は半端なく大変なのです。
「坂道がほんとに大変だものね?」
「そう。もう歩きたくない」

あれこれそんな話をして去って行く。

印象深かったのは、小学4年生くらいの女の子が、歌手になるのが夢だと語ったこと。
キラキラした目をして、大人っぽい歌が好みだと語っていた。

見ず知らずの私に夢を応援してほしいと願う瞳に、私は「すてきな夢を追いかけて。
願えば、叶うよ。おばちゃんもあなたのことを応援するね」とエールを送った。

少し前のことになるけれど、その日も私は驚いた。

私の家はその山登りのような坂道の途中にあり、しかも、車の駐車場は堀車庫になっていて、
そこから、自分の家の急階段を上がる前にも、坂道をそこそこ上がらなくてはいけない。

そのとき、私はかなりの荷物を持っていた上に、体調が悪くて、とぼとぼ歩いていた。

うしろから軽やかな足取りで女の子が近付いて来て、「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。

そんなに大変そうに見えていたのかと少々、恥ずかしく思いながら、笑顔を見せて、
「ありがとう。大丈夫だよ」と返すと、頷いた彼女は私を追い越して行ったけど、すぐに
うしろを振り返り、戻って来て掌を広げた。

「どっちがいいですか?」と聞く。

彼女の掌の中には黄色い花とピンクの可憐な花があった。

おそらく、黄色はオニタビラコでピンクはホトケノザだろうと思う。

大切に道端のかわいい花を持ち帰ろうとしている姿に、私はどちらも持って帰ってもらいたかったけれど、
おそらく、彼女は私を励ますために、わざわざ言ってくれているのだ。断ってはいけない気がした。

「あなたが先に好きな方を取って」と言うと。彼女は私にホトケノザを渡してくれた。
「わあ。ありがとう。とってもかわいいね。おうちに飾るね」と言うと
少女はうれしそうに笑って「頑張ってください」と私をもう一度、応援して軽やかなステップで
急坂を走って行った。

とてもうれしいんだけど、私はなんだかちょっと戸惑ってしまう。

本当に初対面で、何のつながりもないおば(あ)ちゃんである私に、彼女たちはどうして、何の
躊躇もなく、話しかけてくれるのだろう。同級生みたいに。…解せぬ(笑)

小さいころから、さらに小さい子には人気があった私。何かを知らぬうちに発光してるのかな。

とりあえず、おひとりさま高齢者にほっこり時間をありがとう。感謝してるよ。

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